ボン教

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ボン教

(2019.12.12更新)

 

ボン教とは何か【日本一わかりやすい教科書】

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ボン教とは何か。チベットで最も古くから信仰されてきた民族宗教です。チベットと言えば仏教と思うかもしれませんが、日本で言う神道と仏教のようにボン教と仏教は深い繋がりがあったのです …


一説によるとボン教の起源は一万七千年前にまで遡るとも言われています。

中国側の統計によれば、チベット本土でのボン教の人口は仏教に次いで2番目に多く、その分布は各地方にまたがっています。ボン教はチベットの様々な精神的伝統の源となったとも言われ、チベット土着の宗教を今から紹介します。

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目次はこちら

ボン教とは

ボン教

ボン教はチベット古来の土着した民族宗教です。

仏教が伝わらない前にチベットで行われていた宗教です。チベット人はこれをボンポもしくはボンパと呼んでいます。これはボン教を信奉する人という意味です。

ボン教の教え、すなわちボン教とは何か。それは中央アジアに発生したシャマン教の一種であって、それが民族の移動とともにチベットに伝えられたものだと言われています。チベットの伝説によれば、チベットの歴史以前に第1世の帝王ニャティ・ツェンポがあり、その時からおよそ8百年の間、盛んにボン教の教えが守られてきました。

ボン教の教祖

ボン教の教祖をトンパ・シェンラプと称し、全知者が人格的に現れたものだと言われています。

彼は西武チベットの霊湖マナサロワルの西方のシャンシュンという土地で生まれました。そして、その土地で最初の神託をなし、後世ボン教徒は、この地を教祖誕生の地とし、また初めて神勅を下した地として最大の崇敬を払っています。

ボン教の教え

ボン教

ボン教の教えは原始的な精霊崇拝です。

宇宙間に無数の遊離魂が存在し、その発動によって世の吉凶禍福が現れると教えられています。そこでこの精霊に対して敬虔な祭祀祈祷を捧げ、これを宥め攘災招福を計ろうとします。精霊は木、石、貝、殻などの物体に依存すると考え、そこに諸物崇拝の観念が醸成させられるようになりました。

そして、精霊が人間に意思を表示するのに、巫僧(巫女とも僧侶ともいえない混在的な存在)を媒介とするとボン教では信じられています。簡単に言えば、まず巫僧は作法を修して精霊が己に乗り移ることを祈ります。これによって巫僧の人格は一時消失し、その代わりに神格が現れると言われています。まず作法によって巫僧が失神の状態に陥ると、ついで精神が正僧の口を借りて預言または神勅を伝えると言った流れです。

時には人間の及ばない種々の神変不思議さえ示すこともあります。例えば、刀剣を飴棒のように自由に折り曲げたり、布片のように結んだりして、神の偉大な能力を信じさせます。このようにして、ボン教は病患に悩む者を救い全ての災難を転じて吉祥たらしめるのです。

九乗

ボン教

ボン教の主な教えは九乗と呼ばれる9つの道に含まれています。

教えには9つの段階があり、それぞれ独自の見解、修行法、成果を伴います。例えば、低い段階の教えでは、医学、天文学、占い(易学)などを扱い、この上の段階にスートラとタントラがあり、最上位に位置づけられるのが大いなる完成と呼ばれるゾクチェンの教えがあります。

一般的に9つの道には南方、中央、北方の宝と呼ばれる3つの流れがあります。シャーマニズムを五大元素に分ける教えを南伝の宝とし、中央の宝はチベット仏教ニンマ派(古派)の教えに非常に近く、北方の宝は消滅したと言われています。いずれもスートラ、タントラ、そしてゾクチェンの特性が含まれています。

さらに、トンパ・シェンラプの15巻に及ぶ伝記が含まれています。その他にも、ボン教の教義は二百冊以上のボン教の聖典で説かれています。儀式や工芸美術、論理学、医学、物語を扱う聖典があります。仏教(ニンマ派)と密接なつながりがあるボン教ですが、知識の部門の宇宙論や宇宙進化論は独自のものだと言われています。

虹の身体

ボン教

ボン教には虹の身体と呼ばれる完全な悟りを成就した最高の印があります。

ボン教の教えは聖俗を問わず広く修行されており、現代においてさえも虹の身体を成就したボン教の師が複数存在したと言われています。虹の身体を簡単に説明すると、死に際して虹の身体と呼ばれる成就者は身体を構成する5つの粗い元素を溶かしきってしまいます。ようは、五大元素の本質である純粋な光の元素の中へ粗い五大元素を溶け込ませます。

このプロセスににおいて、実態としての身体は虹の色の光となって消えてゆくと言われています。したいは消えてしまうが、髪の毛と爪だけが見つかる場合もあるようで、修行者が最高レベルの悟りを成就し、もはや事象と心、あるいは生と死と行った二元的世界に縛られていない事を示すとボン教で教えられています。

ボン教の世界観

ボン教

ボン教は、このように本来原始的な教えで、特に教義と称すべきものもありません。

そのため、仏教がチベットに伝来すると、その勢力はほとんど仏教に奪われてしまいました。ついに古来の形態のままでは存立ができなくなったので、教理や信仰の形式などを仏教から摂取して、いつしか仏教に類似した理想が説かれるようになったのです。

簡単に言えば、ムユルと呼ばれる天国があり、そこには神通、神変、神力を把握するボン教の神が君臨していると説きます。そして、ボン教の神が人間界に現れるには、ムタクという神秘な縄を使って降りてきます。

チベット、モンゴル、ヒマラヤ地方の諸民族の屋上もしくは天幕の上に、ダラニを印刷した一尺四方の小旗が、縄に結びつけて、あたかも万国旗を連ねたように張り巡らされ、また高い幟が立てられてある風習は現在でもチベット近隣に残っています。これは、いわゆる神縄で、幸福はこれを伝わって屋内に入り、また災いをこれによって屋上に去らしめるためです。

ボン教と仏教(ラマ教)

ボン教

ボン教は仏教から数多くの影響を受けています。

ボン教の教祖は仏教の釈尊(釈迦・ブッダ)と同様に、天国から人間界に化身した者であると言われています。ボン教の白琥璃論を抜粋して紹介します。

シャンシュンの人々を済度線画ためにとて、シェンラプは人身に生を享く、十二頭陀行を行じ、、九乗の教を説き、生者に対しては天の門を啓き、亡者のためには墓の門を閉す、もって有情を卍道にに導く。

一人教祖を釈尊と同様に見るばかりでなく、十二頭陀行など全く仏教の説をそのまま利用しています。

また、九乗はラマ教旧派のニンマ派で立てる仏教教理の判釈で、あらゆる点で仏教に依拠していることは明らかでしょう。このように哲学的にも宗教的にも体裁を整えて、ボン教は仏教に対抗しようとしたのです。

しかし、一面においてボン教の教徒はボン教の仏教化を嫌い、行事なども故意に仏教とは反対の方向へ進もうとしています。例えば、仏教徒は右繞(うにょう)と呼ばれ右回りに歩き礼拝しますが、ボン教の教徒は左繞し礼拝します。また、ラマ教僧徒が黄色の袈裟や海老茶色の法服を用いるのに反して、ボン教では黒色を正色としてその色の衣服を纏っています。

ようは、ボン教と仏教(ラマ教)の関係はあたかも日本の神仏両道と同じように互いに依存しています。ボン教と仏教(ラマ教)では相互に影響し、思想的興隆を見ながらも、表面は厳然として対立しています。

影響の程度はボン教が仏教を全面的に取り入れて教えの骨組みを立てているのに反し、仏教(ラマ教)は単に外面的な実際問題としてボン教を俗信仰に結びつけたに過ぎないのかもしれません。

まとめ

ボン教は日本で言うならば神道です。

古来より先人の叡智によって生み出された宗教で、言うならば生き抜く知恵と言っても良いのかもしれません。ボン教に限らず、民族宗教とは現代のような法律や生きる目的などが多様化されていない時代の依り代となっていたのではないでしょうか。

あとがき

ボン教は様々な偏見に晒されてきました。

チベット仏教徒の間でされ誤解されています。キリスト教の布教にとって、ヨーロッパやアメリカに根づいていた既存の宗教が抑圧されたのと同様に、ボン教も多くの土着の宗教が味わってきたのと同じ苦しみを被る宿命にあったのです。

 
 
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