マニ教

マニ教

(2019.12.12更新)

 

マニ教は天才マニが作り上げた最高傑作

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マニ教とは何か。ゾロアスター教を始め、様々な宗教の良いとこ取りをし信者を拡大したマニ教には1つのトリックがありました。現代の新興宗教にも通じる部分もあり、マニ教は宗教というより天才マニによる作品と言っても良いのかもしれません …


マニ教はゾロアスター教以外にもユダヤ教やキリスト教、仏教などからも影響を受け、良いとこ取りをしている宗教です。

宗教家と言うより作家マニによる神話作品とも呼べるマニ教を少しだけ紹介します。

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マニ教とは

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マニ教は人口的な宗教です。

マニ教はマーニー教とも呼ばれ、3世紀の西アジアに生きたパルティア貴族の末裔であるマーニー・ハイイェー(以降マニ)が開祖だと言われています。

マニ教は、教祖自らがイラン系の血統でありながらメソポタミアのセム的な宗教環境で育ち、ユダヤ・キリスト教系の洗礼教団に所属しつつもそこから破門されてインド亜大陸に修行の旅に出たと言う多彩な経歴を有していることの反映か、とても複合的です。

簡単に言えば、良いとこ様々な宗教や文化の良いとこどりをしています。例えば、ゾロアスター教はイラン固有の文化とは切っても切れない関係にあり、他の民族には受け入れられませんでした。しかし、マニ教はもっと洗練された教義を整え、どの民族の出身者であれ改宗する事が可能な宗教として開祖マニの頭脳の中で組み立てられていったのです。

マニ教の開祖マニは天才だった?

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マニ教の開祖マニは天才と言っても過言ではないでしょう。

この時代の一般的な宗教は、最初に突出した宗教的求心力を持った教祖が現れ、教祖没後に何世代もかけて才能ある信者によって少しずつ教義や教団組織が整備されてゆきます。

しかし、マニ教は開祖マニの生涯(約60年)で、教義や教団組織を完璧に整備し、文字に書き記し絵画表現まで加え製本しています。驚いたことに、地中海から中央アジアまでどのように布教すべきかを事細かに書簡で命じたと言われています。

その結果、最盛期には北アフリカ・イベリア半島から中国にかけてユーラシア大陸で広く信仰されキリスト教、イスラム教、仏教に続いて第4の世界宗教とまで呼ばれた時代もありました。

マニ教の経典

マニ教

マニは世界宗教の教祖としては珍しく自ら経典を書き残していますが、その多くは散逸しています。

マニ教は書物中心の宗教とも呼ばれ、経典と呼ばれる教祖マニによる著書は合計9冊です。(下記2〜8は正規の教義が記載された七聖典とされています)

  1. シャーブフラガーン(預言者論と終末論
  2. 大いなる福音(マニを最後の預言者とする預言者論
  3. 生命の宝庫(マニ教の教義体系
  4. 伝説の書(神々や人間の想像を神話的に表現
  5. 奥義の書(バル・ダイサーン派やユダヤ教の神話への反駁
  6. 巨人の書(マニ教の教義を神話的に表現
  7. 書簡集(マニが各地へ派遣した信者たちに与えた書簡集
  8. 讃歌と祈祷文(アラム語の韻律による詩編と祈祷
  9. アルダハング(マニの副音を図解した絵画集

書物中心の宗教という特徴は、完璧で天才すぎる教祖を抱えてしまい、教義がそこから1ミリも発展しないという欠点を露呈してしまいます。

しかし、天分豊かなマニが聖典を確定させ(世界の宗教史からすると不自然なくらいしっかり確定させ)、教義も明確なら芸術も解する知的宗教としての風貌をマニ教に与えたと言われています。

マニ教の神話

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マニ教は神話的表象の宗教です。

マニは決してギリシャ哲学的な意味での思弁的な世界観を語ったのではありません。独特の神話の構造を伝えようとしたのがマニ教で、マニにとって教義の論理的な一貫性などは最初から問題にもしなかったのかもしれません。

ザラスシュトラ・スピターマがイラン人の神話をばっさりと善と悪に裁断してゾロアスター教の二元論の原型を確率したように、マニはユダヤ教・キリスト教・グノーシス主義・ゾロアスター教などの神話を手当たり次第に鮮やかに自分好みの色に染め上げ、独特の世界観を構築したのがマニ教です。簡単に言えば、マニ教は神話の内容は、登場人物は全く変えずにストーリーだけを改変してしまうという手法で、マニ教の神話にすり替えたのです。

このトリックというかテクニックによって、その神話に接する人間はユダヤ・キリスト教徒であれゾロアスター教徒であれ、後には仏教徒であれ慣れ親しんだ登場人物に安心してマニ教説教師の話に聞き入っていると、いつの間にかストーリーが脱線してゆき、マニが編み出した神話の世界に引き込まれ、ついはマニ教の持つ独特の情念を共有してしまう仕組みになっています。

簡単に言えば、マニ教以外の宗教に対して懐疑的な思い(疑念)を抱かせ信者を改宗させ拡大してゆきました。

マニ教がメロンを食べる理由

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マニ教がメロンを好む理由がります。

マニ教では、人間の肉体は闇に汚されていると考えた一方で、光は地上に飛び散ったために、植物は光を有していると教えています。そのためメロン、キュウリなどの透き通った野菜やブドウなどの果物は光の要素を多く含んでいて、聖職者や信者はこれらをできるだけ多く食べ、光の要素を開放しなければならないと信仰されています。

日本におけるマニ教

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マニ教は北アフリカ・イベリア半島から中国にかけてユーラシア大陸で広く信仰された世界宗教と呼ばれた時代もありました。

しかし、現在のマニ教は、信者はほとんどおらず中国(福建省)でマニ教寺院が現存しています。そのため、日本ではマニ教に触れる機会はありません。しかし、日本で2010年にマニ教の宇宙図を個人が所蔵している事が発表されています。十層の天と八層の大地からなるマニ教の宇宙観の全体像が、ほぼ完全な形で確認されたのは世界で初めてで、今後のマニ教の解明が期待されています。

マニ教の宇宙図を簡単に説明すると、最上部が天国とみられ、その下に太陽と月が描かれています。さらにその下には、教義の特徴でもある円弧で10層に分けられた天があり、天使や悪魔の姿のほか、さそり座やうお座など12星座も確認できます。人間が住む地上にはキノコ型にそびえる山(須弥山)があり、最下層は地獄と解釈されています。

まとめ

マニ教は永遠に滅びてしまった教えです。

マニ教は地中海世界ではキリスト教会の迫害によって根絶され、メソポタミアの泥沢地帯ではゾロアスター教神官団とイスラム教徒に追求され東方へ逃走し、中央アジアではウイグル王国とともに天山山脈の山麓の流砂の中に消え去ってしまった宗教です。

あとがき

マニ教は教祖は本当に宗教なのでしょうか。

教祖が組み立てた神話的教義以外には、不思議なほど冠婚葬祭などの宗教儀礼の痕跡が見当たりません。第4の世界宗教だと言われた一時期のマニ教の流行は、いわば流行作家のトレンドであって、宗教として信者の生活実感に根ざした普遍的なものではなく、時代が変われば簡単に破棄されるようなものだったのかもしれません。

 
 
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