儒教

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(2019.04.27更新)

儒教とは何か?【わかりやすく簡単に解説】

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儒教とは何か?わかりやすく簡単に解説しました。英語表現、韓国や日本での儒教、教えや独特な思想の意味、仏教との違いなどを紹介しています …


儒教はとは何か。

中国という広大な地域に散らばる膨大な人民を強大な中央政権として長い間に渡って統治してきた中国社会の根幹とも言える儒教を解説してゆきます。

儒教とは

儒教

儒教とは創始者である孔子によって中国で生まれた宗教です。

儒教とは何かよくわからない人でも孔子や論語を題材とした本を読んだ事がある人も少なくないでしょう。儒教とは他の宗教のように特定の宗教施設を設け、そこに非日常的な衣装を着た聖職者が神事を行い、信者が御利益を求めて参拝するようなことはありません。

一般的な宗教が聖と俗を分け、聖なる空間を保持してゆくのと違って、一般社会の中に儒教が存在し社会に対して教えを説きます。ようは、俗中で俗に対する教えを説くのが儒教です。儒教を簡単に言うと、神という存在ではなく、天という存在や陰陽五行を土台とした実践道徳が儒教の教えです。

儒教を英語で言うと

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儒教は英語で Confucianism と表現します。

ちなみに孔子の事は Confucius です。直訳すれば孔子教とでもなってしまいますが、仏教(Buddhism)も仏陀(Buddha)から取っている英語ですからね。日本で有名な論語は英語で The Analects と表現します。

さて、発音記号は、kənfjúʃənìzmで、仮にカタカナ読みをするならばカァンフュゥシャニィズムでしょうか。例文ではありませんが、孔子で有名な言葉を2つだけ紹介しておきましょう。

  • 吾 十有五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順う。七十にして心の欲する所に従いて矩を踰えず。

At fifteen my heart was set on learning, at thirty I stood firm,  at forty I had no more doubts, at fifty I knew the will of heaven, at sixty my ear was obedient, at seventy I could follow my heart’s desire without overstepping the boundaries of what was right.

  • 子曰く、故きを温めて新しきを知る。以て師為る可し。(温故知新)

The master said, Reviewing what you have learned and learning a new, you are fit to be a teacher.

儒教は日本で

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儒教は日本で名前は聞いても中身を知っている人は多くありません。

その理由として大きいのは神社やお寺、教会などのように儒教に関する宗教施設が少ないと言う事です。また、文化として生活に根付いている習慣もないため、儒教は一般人が触れる機会が極端に少ないのです。儒教の場合、開祖の孔子を祀る孔子廟と呼ばれ日本にも一部現存しています。(御茶ノ水にある湯島の聖堂や佐賀にある多久聖廟など)

一方で、儒教関係の本はベストセラーが沢山あります。例えば、論語の読み方(山本七平)や論語と算盤・論語講義(渋沢栄一)など現在でも版を重ね根強い人気があります。また、政財界に信奉者の多い安岡正篤は儒者(儒教の中でも陽明学)としても有名で、関連著作を含め今でもその思想が根付いていると言っても過言ではないでしょう。

そして、日本の儒教とは儒家神道と言って、伊勢神道にも儒教の教説が導入されるなど神道と融合されるなど本来の儒教とは違った日本独自の宗教と変貌していったのです。他にも仏教の位牌は元は儒教のものだったり、親孝行の「孝」は儒教から生まれるなど日本の文化にも少なからず影響を与えていると言っても過言ではありません。

儒教は韓国で

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韓国の儒教は朝鮮儒教とも呼ばれます。

儒教を独自に解釈し文化に合わせて再解釈した日本の儒教と違い、韓国の儒教は本来のものを受け継ごうとしました。日本に比べ韓国では儒教研究者の数は多く、儒教を現代に生かそうという意識は日本以上と言われています。

韓国社会の根底部分、道徳体系、生活様式、年長者と若年層との関係(目上の者には絶対服従)、ハイカルチャー(上位文化)に儒教は未だに残っていると言われ、大部分の法体系の基礎となっているとも言われています。韓国の歴代大統領が、在任中の功績も無視され、いくつかの罪で逮捕される事件が多いなど、一部には韓国の儒教的習慣による弊害も残っているようです。

儒教の教えとは

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儒教の教えは道徳と言っても良いでしょう。

忠(君主関係)や孝(親子関係)などは実践道徳と呼ばれ、日本でも比較的に馴染みがあるのは基本的な道徳とされる「仁・義・礼・智・信」の5か条ではないでしょうか。

この5つを儒教の教えでは、それらが重層的に存在する三綱五常(五常)とも呼ばれ、五常という徳性を拡充することにより五倫(父子、君臣、夫婦、長幼、朋友)関係を維持することが儒教の教えの土台となります。

ちなみに、三綱とは父子、夫婦、君臣といった基本的な人間関係の事です。五常とは、仁・義・礼・智・信から成る基本的な道徳の事です。今から五条の中でも大切なポイントを3つに絞って簡単に解説します。

仁とは何を意味するのか

儒教の最高道徳は孔子が力説した仁です。

孔子が説く仁とは、自分の心内の欲求を自覚し、それを元にして他者の心中を思いやる事です。仁は「自ら仁を望めば、すぐに仁は来る」と言われるように探求するという性格より、しようと思えば誰もが今すぐ出来る事とされています。

例えば、論語には「仁者は自分がそこに立ちたいと思えば人を立たせてやる」と言った言葉で誤解するかもしれませんが、仁とは単なる自己犠牲ではなく社会的調和という両者の一体化を目指しています。簡単に言えば、個人の欲求と社会的調和を両立させる事と言い換えても良いのかもしれません。

義とは何を意味するのか

規律意識としての義とも言われ、威儀の正しい様子を言うものです。

仁は「愛」という一字で説かれ、義は「宜」で説明される事が多いと言われます。簡単に言えば仁は、人を慈しむ考えが強く、時として情に溺れてしまいます。そこで、宜しき(義)に従ってそれを断ち切る必要もあると言う事です。

仁と義は相補的関係で、多くの場合は利(利益)と対比される概念で「君子は義に喩り、小人は利に喩る」と論語にもあるように、利の否定は孔子の特徴とも言えるでしょう。

信とは何を意味するのか

信とは、そのものが本質通りの在り方をする事です。

簡単に言えばそれぞれの徳がその本質通りの徳として在る状態が信で、そのため信は仁・義・礼・智の中に含まれていると言う考え方です。信は誠に通じていると言われ、誠は天と人を媒介する徳とされています。例えば、仁・義・礼・智が十全に発揮されていれば、自然に信(誠)は全う出来ていると言っても過言ではありません。

儒教の思想とは

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儒教の思想を知る上でまず「天」の意味を理解しなければいけません。

天とは神なのか、それとも神格を持たない何かなのか。天に対する議論は尽きませんが、はっきり言える事があります。儒教思想にとって天とは、一定の方向性は持つものの神格は無いという事です。(儒教の一部を除き)

例えば、天帝や上帝と呼ばれるも具体的な台詞を発する事はありません。基本的に天帝の意思とは自然界や人間界の動向の中に現れるのみと考えるのが儒教の思想です。簡単に言えば、天とは自然(事物の自然な状態が理想)という意味を含んでいるという事です。

ここで大切な考え方があり、儒教思想の基本は陰陽五行と言われています。

陰陽五行の組み合わせは自然界の多様な在り方を説明しやすく、儒教に限らず東洋では自然の心理や本質として世界を2つの陰陽と5つの元素(木・火・土・金・水)に分けて考えるのが一般的です。陰陽五行は気であるとされ、気とは万物を構成する物質であり生命力的エネルギーだと言われています。そのため、宇宙生成論でも儒教思想では造物主である神は登場しません。

儒教は日常の出来事は全て気のエネルギーだと考え、同じ中国を代表する宗教である道教は気のエネルギーを使って不老不死までも実現しようとしました。

その他、天と人とに密接な関係があり、相互に影響を与えあっているという天人論(天人相関説)や性善説や性悪説などを始めとした性説などがありますが中途半端に説明できないので別記事で紹介したいと思っています。

儒教は宗教なのか学問(実践道徳)なのか

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儒教は宗教なのか学問なのかといった議論は以前からあります。

中国では儒教を宗教として見做さないという立場の研究者が多いものの決着はついていません。儒教が宗教である理由はの多くは、古代の神霊崇拝の痕跡、儒教が規定している種々の祭祀の存在などですがこれだけでは即断できませんが、渋沢栄一の論語講義でも「孔子の教えは半ば宗教で、宗教らしいとことがある」と書かれています。

儒教の意味とは

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儒教には意味があります。

先王たちが統治した理想の社会が過去に実在した事を信じ、それに復帰する事を儒教の意味(目的)としています。王の徳による統治は徳治と呼ばれ、庶民もみな有徳者である事が求められます。

儒教では個人から家、そして家から国、国から天下へと拡大してゆくと考えられており、五経や四書を小さな頃から学ばされていました。

儒教と仏教

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儒教と仏教の違いはいくつかあります。

その中で最も大きなテーマは宗教としての世界観でしょう。例えば、儒教とは「あるべき社会の姿」が常に念頭にあって、その為に、私たちは何を心がけていかなければならないのか、それを明らかにした(しようとする)教えです。

一方で、仏教とは、 「どうしたら社会がより良くなるか」という考え方が、そもそも存在しません。 簡単に言えば、ある意味「社会」という概念すらそもそも無く、あくまで私たち個人の生き方についての教えです。

どちらが正しいと言う訳ではありませんが、中国では道教と共に三教とも呼ばれ、長い時間多くの人たちから信仰されてきた事は言うまでもありません。

まとめ

儒教とは何か。

日本では儒教というより孔子の教えや論語と言った方がわかりやすく簡単ではありますが、実際にその内容は漢文が中心なので簡単にとはいきません。しかし、言っている事は単純で本質はシンプルです。

現代社会にとって、利を求めないのは不合理とされ久しい儒教ですが、本当にそうなのでしょうか。渋沢栄一が提唱する論語と算盤のように近代経済と儒教思想が融合する日は来るのか。

あとがき

儒教とはわかりやすく言うと実践道徳です。

ついつい他人に良い格好をしがちですが、水面の波紋のように側にいる人(身内)から順番に幸せにする事が幸せの原則なのかもしれません。

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