Warning: Trying to access array offset on value of type bool in /home/slept/religio.jp/public_html/wp/wp-content/themes/mag_tcd036/functions/short_code.php on line 35
この記事はえらてんチャンネルのYouTubeの内容を文字起こした記事になります。こちらの記事で紹介した動画は、記事の最後にリンクしています。個人的に大好きなYouTubeチャンネルの1つで、歯に衣着せぬ物言いがたまりません。動画を見るほど時間が無い人はこちらの記事が役に立ちます。えらてんチャンネルで他に文字起こした記事はこちらのカテゴリーよりご覧ください。
宗教.jpでも霊友会の記事を書いています、興味ある方はどうぞ。↓
のべ 8386 人がこの記事を参考にしています!
はいどうも、えらいてんちょうです。今日はですね、島田先生のお宅ではなくて出版社からのお届けということで。今度正式に言うと思うんですけれども、えらてんチャンネルが本になるということで僕まぁ他にも本出してるんですけれども、えらてんチャンネルの宗教の動画、特に島田先生との対談動画をメインに本を出していただけるということで、よろしくお願いします。
目次はこちら
霊友会の実態
今日はですね、霊友会について教えていただきたいと思うんですけども。霊友会っていうともう結構規模が大きい宗教だと思うんですけれどそれについて教えてほしいというリクエストがありまして。どういった経緯をもった団体で、信者が何人ぐらいで、どういうところにこう、影響を持っているのかとか、その辺を教えて頂けますでしょうか
島田;戦後に色んな新宗教と呼ばれているものが拡大して巨大教団になりましたけど、創価学会、立正佼正会、PL教団、霊友会だと思いますね。この4つが戦後急速に拡大した新宗教の代表じゃないですか。今はあんまり言わないかもしれないですけど前は「インナートリップの霊友会」って言ってたんですよ。
インナートリップ、内なる旅っていうことですか
島田;そうです。これはね、1970年代だと思うんですけれど、若者をを取り込まなきゃいけないっていうことで、若者向けにインナートリップ路線っていうのを始めて、それで結構若い人集めたんですね。それで注目されたっていう時期が1970年代にありました。これはだから他の所にはなかった特徴じゃないでしょうか。
霊友会と他の新興宗教との違い
PLとか他の教団とかはどういう形だったんでしょうか
島田;だから創価学会とかだったら、当初は若い人たちだったんですけれど、立正佼成会だともうちょっと上の世代だったんじゃないですかね。戦後のすぐの霊友会も同じで、あそこの中心は先祖供養なので、供養すべき先祖があるような家の人じゃないと霊友会とか立正佼成会に関わらなかったですね。
今でこそ核家族化とか言われていますけど、当時はやっぱり家のつながりとか今よりも強かったわけでして、すると先祖供養してるっていうのが基本的に。一方で供養すべき先祖がいない人っていうのもいる訳、家族と…
島田;いない人が大体創価学会に行った。そういう住み分けみたいなのがあって、霊友会と立正佼成会は非常に密接な関係があります。霊友会の元信者の人が2人。庭野日敬さんと長沼妙佼さんが立正佼成会を戦時中に始めたんですよ。
なるほど、じゃぁもともと霊友会が親玉といいますか。
島田;ただ分裂じゃないんですけどね、元信者の人が始めたということで、多分中身はものすごく似てるんですよ。で、一番似てるのが総戒名っていうのがあって、普通だったら旦那さんの家だけの先祖をまつるというのが日本の先祖供養。ところが霊友会のやり方っていうのは、旦那さんの方の死んだ方たちから奥さんの方の家の死んだ方たち全部の戒名というか名前を集めてきて、それを全体でまつるっていうのが総戒名。男系だけに拘らないような、そういう所に特徴があって、それをね立正佼成会はそのまま引き継いでいる。霊友会から分かれたところっていうのは他にも色々あって、そういう所っていうのはみんなおんなじようなやり方をとっていると
霊友会のその他の分派といいますか、霊友会発祥の宗教っていうのはどういったものがありますか?
島田;日蓮系、法華系で何とか会っていうのは大体霊友会系です。
何とか会っていう、○○会っていうのは結構…
霊友会は法座が有名、その実態とは
島田;そうですね。もう一つの特徴は法座っていうのをやったんですね。法座っていうのは信者の人たちが集まってきてこうやって車座になるんですよ。その中には新しく入った人もいれば、古くからの信者もいると。それから支部長とかっていうような結構偉い人も入ってるんですよ。新しく入った人ってのは、なんか悩み抱えてるわけですね。その抱えてる悩み、特に嫁姑関係がやっぱり多かったんですけど姑が自分対して意地悪するとか。そういう事をですね、その法座の場でじゃぁどうしたらいいんですかっていう風に投げかけるっていう形になるんですよ。そうすると、先輩の信者とかそれから支部長がそれに対して答えるっていうか。こうしたらいいんじゃないかっていう様なことをやるのが法座なんですね。創価学会の場合には座談会っていうのをやったんです。座談会っていうのは車座にならないんですよ。教室みたいな座り方するんですね。大体畳なんで、座ってるわけですけど
前に先生がいてみたいな感じ?
先生っていうかね、発表者が前にいるんです。体験発表っていうのを必ずやると。これだけ折状しました。それからこれだけ聖教新聞を拡大しました。あるいはその病気をいかに克服したかとか。事業で失敗したのをいかに盛り返したかってことを発表する。そうするとその他の会員の人たちがそれを聞いてもう大拍手をするっていうのが基本座談会。だけど霊友会の方はそういう形じゃなくてお悩み相談的な、そういうものです。家の悩みを抱えてる人たちが霊友会に行く。そういうものじゃないまだ独り身であるような人たちは創価学会にいくっていう。なんとなくそういうパターンだったんじゃないかと思いますね。
霊友会が始まった政治的な背景などの歴史
霊友会の起源というかは?
島田;戦前です。日蓮信仰っていうのが戦前結構流行るんです。その中に色んな系列があって、日蓮主義っていって政治的な性格を持っている。昔は軍国主義っていうか天皇主義みたいなのがあって、そういうものと日蓮信仰を合わせたような政治的なものがある。そういう運動の代表が国柱会。これ日蓮が自分が国の柱になるって言ったことをそのままとってきたという。これは結構大きな運動になって、戦後に色々影響を与えるんですけど、代表的な信者の中に宮沢賢治がいる。宮沢賢治っていう人は東北ですけど、国柱会の活動をするために上京するんです。アルバイトをしながら活動していた。有名な「雨ニモマケズ」あれっていうのは実は最後に何無妙法蓮華経っていう日蓮が書いた曼荼羅を真似たものがついてるんですよ。教科書とか、一般の宮沢賢治の文章を集めたものの中にはそこの部分が削られてるんです。
教科書に使いにくいですもんね、ちょっとね。
島田;だけど宮沢賢治はこれが本質なんですよ。彼は法華文学っていって、法華経信仰に基づく文学をやろうと思って色んな詩を書いたり、童話を書いてるんです。例えば「グスコーブドリの伝記」とか自己犠牲の話ですけど、法華経の中には不惜身命っていうのがあって、そういう考え方っていうのがグスコーブドリにあって、自分が火山かなんかの犠牲になるっていう。そういう文学ですから。だから本当はそこの部分がないと「雨ニモマケズ」は意味がないっていうか。宮沢賢治を研究してる文学関係の人たちは嫌いだから。全部切り捨てると。そういう事があるんですね。そういう国柱会みたいな日蓮主義っていう政治的な流れとともに法華経信仰っていうのはずっと日本の中にあるので、そこにアイデンティティを求めて。それを先祖供養と無理やり結びつけるようなことをやった人がいたんです。それは西田さん、西田無学っていう人なんだけどその影響を受けて久保角太郎っていう人がですね、霊友会っていうものを作ると。
霊友会の最初のエピソード
どういう感じで始まったんでしょうか?
島田;立正佼成会と似てるんですけど。久保角太郎さんっていう男性と小谷喜美っていう女性が夫婦じゃないんですけど、ペアを組んで布教活動を始めたんです。
多いですね、そのパターン
島田;小谷喜美さんっていう人は、霊能者だったんですよ。かなり個性的な霊能者だったみたいで、やっぱそれによって病気治しをするとか、先祖の霊を払うとか。そういう事をやっていた。ただ、小谷さんがあまりにも個性的であるが故に他の人のを受け入れないという所があって、それが霊友会からいろんな集団が分かれていく大きな原因になったんですよね。大抵、支部っていうのができる。支部長っていう人は大体ミニ教祖なんです。霊友会の支部長もミニ教祖なんで、小谷さんと合わなくなると「じゃ、独立しよう」と。支部毎に全部独立して新しい教団を作るっていう。そういうパターン。
結構大本と似ているというか。教団づくりの教団というか。
島田;そうですね。新宗教っていうのは分裂を繰り返してくるっていうのはどこでも共通して。創価学会だけでですね、分裂してないのは。
あー、言われてみればそうかー。
島田;だから他の所っていうのはどんどんどんどん細胞分裂して、新しい教団が出来ていくっていうパターン。
霊友会の現状(教団勢力)
霊友会の現在の勢力というか、何人ぐらいの信者が?
島田;おそらく立正佼成会よりも少ないと思う。
そしたら10万から20万くらい?
島田;だと思いますね。っていうのはやっぱり色んな騒ぎがあって、インナートリップ路線を先導していた人がいるんですけど。久保継成って人がいて。この人は東大も出てるインテリなんですよ。その人に対する反発があって分裂みたいな形です。
インテリ主義に対する…
島田;そうですね。こうだんだん段々勢いが衰えてくると、よりそういうのが激しくなって。だからあんまり今霊友会っていうのは目立たないんじゃないですか
霊友会の宗教生活
霊友会の信者っていうのはどういう事をやります?
島田;先祖供養ってところが中心の教団なので、家っていうのを重要だって考えている人たちに多いんじゃないですか。家をずっと支え続けていかなければならない使命があるんだけど、上手く中々いかないんですよね。商売とか、自営業であったりとか。
そうですよね。僕、「静止力」って本を出したけれど、一つの所に行った方がいいというような事を書いた本ですけれども
中々そこいら辺で難しい。あるいは人間関係。さっきの嫁姑の関係とか。今だと子供の問題とか。家の問題を抱えてるような人たちっていうのが霊友会で残っているんではないですかね
霊友会の本部と支部
本部というかはどこにあるんですかね?
島田;これは、釈迦殿っていう建物がありますね。東京タワーの下の所に黒い三角錐のような形をした、その釈迦殿っていうのが中心。
全国に支部が…
島田;ありますね。それから伊豆に研修施設みたいなのがあるんじゃないですかね
霊友会の将来性
霊友会の今後っていうか、戦後に出てきた宗教で、先祖供養とかを大事にしてる日蓮系の宗教であると。
島田;日蓮信仰っていうのが戦前からある国柱会的なものとはちょっと違う方向に…
国柱会とは反対側といいますか、その政治にあんまりアクセスしない、アクティブじゃない。日蓮信仰のなかでも精神主義的な団体で、教団としての勢いっていうのは衰えつつあるんだけれども、10万から20万くらいの信者を抱えているだろうということですね。
霊友会の総評
はい、じゃぁこんなかんじで霊友会、いかがだったでしょうか。あんまり目立ったトラブルとかも聞かないですよね、最近。
島田;そうですね。活動自体がそんなに目立ってないんで。
地道というか、地味というか…
島田;だから現状いまどうなってるかをあんま調べているような人もいないような気がしますね。
それこそ政治的にやってるんだったらばそりゃ目立つのかもわかりませんけれども
島田;PL教団みたいにPL学園っていうのがあって、そのPL学園の野球部がなくなるとかいうとどうも教勢が衰えてるんじゃないかっていう。そういう指標になるものが霊友会の場合にはあんまりないですね。
ある意味えらてんチャンネルのコメント欄が一応、教勢をはかるのに優れているのかもしれない
島田;だからなんかあったら教えていただきたい。
わかりました。霊友会、今回リクエストが5件くらいきたかなぁ。「彼氏が霊友会なんですけどどうしたらいいですか?」みたいなことは他にもちょこちょこ。動画にしてくださいっていうのとはね、結構
島田;どうしたらいいっていうのは何か問題がある…?
いや、問題なくても…相手が宗教の信者っていうだけで、何かしなきゃいけないんじゃないかとか、何か問題が起こるんじゃないかとか思っちゃう人が多いんです。問題が顕在化してから相手にしてもいいんじゃないかと思いますけどね。霊友会とかは先生のお話し聞いた限りでは別になにかするっていうのでもないっていう。先祖大切にするっていう気持ちがちょっと他の人より強いかもしれないくらいな感じだとおもいますから、あんまり問題がある宗教ではないかなという風に思います。
えらてんポイントってやってたっけ…えらてんポイント星4ということで。教勢が大きくなってくると今度政治に関わりたくなるものですけれども。天理教とか霊友会とかは結構関わらないという感じで。
島田;でもね、天理教は戦後すぐの段階では議員2人くらい出してるんですよ
あぁ、そうなんですね。でも今は勤めてやってないっていう。そうすると問題も起こりにくいのかな、なんて思いながら。なので、霊友会の御関係者の皆さんはご安心ください、っていったらアレだけど、という感じでございます。
この記事へのコメントはありません。