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ユタは沖縄の占い師です。ユタの意味や占いの謎、ユタに課せられた修行とは、沖縄で最も有名なユタ（照屋全明）など紹介しています …

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沖縄にはユタと言う霊能力者が昔からいます。

「医者半分ユタ半分」と沖縄のことわざにもあるように、身辺で何かトラブルに見舞われたり、実際に困ったことがあると、医者と同じようにユタに相談する風習が沖縄にあります。奇をてらったものではなく、かなり現実的なユタの助言はピンポイントで個人の背景や未来を当てるなどの逸話も沖縄では少なくありません。

ユタとは

沖縄県には古くからユタ（シャーマン）と呼ばれる霊的な力を持った占いが根付いています。

それはユタ信仰と呼ばれ、社会的には迷信と言われているものの、実際に家の中ではユタの指示に従って行動する家族も少なくありません。特に沖縄では、個人レベルあるいは共同体レベルにおいて、人為の限りを尽くしても、なお解決し得ない問題につきあたったとき、その最終的決断を下すきっかけをユタの吉凶判断（ハンジ）に求めようとする傾向は、現在の沖縄でも薄れていないようです。

一方で、沖縄独特な歴史からみるとユタはその霊的な力から「ユタ禁止」「ユタ狩り」など何度も弾圧や迫害を受けてきた歴史があります。そのため、一部には表に出ず沖縄には一見お断りのユタさえ存在するのも不思議ではありません。

ユタの意味

古くから、台風などの災害や他国からの侵略に悩まされることが多かった沖縄は「ユタの予言」に頼って来た時代がありました。

ユタは、除霊やお祓いなどで沖縄の民の精神的にケアしてきたと言っても過言ではありません。ユタの語源は「おしゃべり（ユンタ）」、神がかりのときに体が「ユタめく（揺れる）」ことから名付けられたと言う沖縄の言葉から始まったと言う説が最も有力です。

ユタは沖縄の占い師

沖縄では、琉球王国時代から、運勢の吉凶を見たり、死者の口寄せ、先祖事などの霊的相談に応じるカミンチュとも呼ばれているユタの存在が根付いています。カウンセラーや精神科医の役割も果たし、ユタは悩み多き人の強い味方であると地元から親しまれています。

ユタの占い

ユタの占いは特定の占術を使っている訳ではありません。

沖縄ではユタとなっている者の巫家（ユタヌヤー）に赴き、ユタの判断（ハンジ）を仰ぐ訳ですが、ユタは相談者の氏名・生年月日・家族構成・家族の生年月日・居住地などを元に、古くからユタに伝わる特別な力を使って占いを行なっていると言われています。

ユタには専門分野があり、現在を見る人、過去を見る人、未来を見る人、土地を見る人、先祖を見る人、など得意とするものがあります。ユタによって能力は様々で優劣もあり、ユタの多くは感受性の強い女性で男性はほとんどいません。

地元沖縄では「ユタに視てもらうなら3人のユタに視てもらえ」という格言があるほどで、ユタとの相性が合うかどうかも占いのポイントとなるため、ユタの鑑定は1人で全てを判断せず、通常は2〜3人のユタの判断を仰ぐ風習が沖縄には残っています。

ユタの占いが当たる3つの理由

ユタの占いは当たると言われています。

それは沖縄だけでなく全国からユタを求め相談する人気ぶりを見れば一目瞭然です。ユタの歴史は古く、生年月日などでその人の性質や人生傾向を知るための先人の叡智（独自のデータベース）があります。

そのため初対面の相手でも生年月日と生まれた場所を見れば過去の統計データと照らし合わせて、そのひとの性格や未来を予測することが出来るのです。アカデミックに言うならば、生年月日をもとに占う命術の的中率は70％前後共言われています。

ユタの占いも占星術や四柱推命などと同じように1つの統計学と言っても良いのかもしれません。それらのベースに沖縄の文化とユタの第六感（特別な力）が組み合わさり、精度の高い正確な占いが出来るようになるのです。

次に、ユタに限らず占いでは心理学で言うバーナム効果が期待できます。簡単に説明すれば、誰にでも当てはまる項目を「自分だけに当てはまっている」と勘違い、思い込んでしまう心理現象です。

そして最後に、ユタの助言が悩みに直結するものであれば引き寄せの法則ではありませんが、意識が感情や問題そのものではなく何かしらの行動に向きやすいため結果が現れやすいと言われています。

そう言われると意識をすれば何でも出来ると思われがちですが、多くの人は自分で作り出した意識よりも専門家の意見（意識）を信用しがちなため、ユタの助言が必要なのです。

ユタの修行

沖縄では誰もがユタになれる訳ではありません。

ユタは、血筋でその能力が受け継がれると言われ、カミダーリ（神障り）と呼ばれる体験をする必要があります。神障りとは、霊能力が高い者に神が降りようと天命としての使命を担う者その者に体調の変調が起こることです。神障りは沖縄でも精神疾患と勘違いされる事も多く、心当たりとなる原因や症状を告げても専門家の診断と沖縄のユタの意見が分かれたりします。

神障りを経験し、能力を受け入れた後にユタとしての修行が始まります。その後に沖縄各地の拝所（神様を拝む場所）や御嶽（神様が存在する場所）を巡る修行が始まります。

沖縄には観光地化されている御嶽もありますが一般公開されていない御嶽では「命の保証はできません」と言う看板が立っている場所もあります。その中でも、大山貝塚は沖縄の心霊スポットとしても有名で、ユタの修行場（霊場）の1つだと言われています。

沖縄では巫家を歴訪して神事に精を出し、各地の聖地へ御願回り（ウグヮンマァーイ）をするうち、噂を聞いた近所の家から巫儀をお願いされ、良い評判が取れれば次第に客が増えて知らず知らずのうちに一人前のユタが成立すると言う流れで厳しい修行だと言われています。

沖縄で最も有名なユタは照屋全明（てるやまさあき）

沖縄では照屋家庭はんだん（照屋全明）が最も有名です。

占いが当たるかどうかの評判は賛否両論ありますが、テレビなどメディア出演が多いため、多くの芸能人や有名人を占った経験があります。そのため、沖縄のユタ照屋は人気があり、電話番号が公開されていますが予約が取りづらい事でも有名です。

沖縄在住者の予約は当日のみ（朝8時より）、そして島外の観光客などは1ヶ月前から受付してくれます。ただ、日本全国から予約電話を1つの回線で受付ているためか電話が繋がらず、15分以内には当日予約分が埋まってしまう事は少なくないようです。

ユタの占いに必要なものは家族の生年月日と干支なので忘れないように。料金は30分で8000円（当日予約）です。事前予約だと30分6000円、ちなみに法人だと30分15,000円です。

照屋家庭はんだん
住所；〒901-2133 沖縄県浦添市城間1丁目15-13
電話番号；098-877-6721

沖縄本当以外にもいる奄美諸島や宮古島のユタ

ユタは沖縄だけでなく奄美諸島や宮古島にもいます。

奄美諸島や宮古島のユタも、沖縄本島にいるユタのように地元の人たちから親しまれ、奄美諸島ではユタ神様と呼ばれるなど日常的な存在だと言われています。進路や恋愛、引越しなど気軽に相談するのが習わしです。

奄美諸島の場合には焼酎を、石垣島の場合には泡盛を清め塩や謝礼と共に持参するのがユタに相談する時のマナーとなっています。謝礼の相場は3000円前後で、島外の人は5000円です。ちなみに、奄美大島で有名なユタは葉月まこ、宮古島で有名なユタは上地一美です。

まとめ

ユタに言われる事は1つの目安です。

仮に、悪いことを言われても、それを避けるように意識すれば良いのです。また、沖縄ではユタに相談した後には内容について家族（親子・夫婦などで）で話し合い共有するのが習わしです。

あとがき

沖縄のユタはどんな時も自分次第で未来が開けると教えています。

人生の岐路に立たされた時や、重要な決断を迫られた切羽詰まった状況では、的確な判断ができず、自らを転落の道へといざなうこともしばしばあります。より良い選択をする手助けをしてもらうつもりで、沖縄に訪問した時には気軽に相談をしてみるのも手かもしれません。