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宗教法人法とは何か。全10章からなるこの法律を素人でもわかるよう解説しています。宗教法人にとってよくある項目を整理して、まとめました。何事も原典を知っておく習慣は時として役に立つものです …
特集はこちらの目次よりどうぞ。↓
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第16回 宗教団体アレフで続く公安の監視
宗教法人法は株式会社で言えば会社法です。
昨今では、アメリカのように日本でも訴訟大国と呼ばれるようになり、無用なトラブルが増えてきました。
弁護士任せではなく、ざっくりは知っておいても損はありません。宗教法人法は、他の法律に比べ条文もコンパクトにまとまっているので大切なポイントだけ押さえておきましょう。
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目次はこちら
宗教法人とは
宗教法人とは、教義を広め、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することを主たる目的とする団体です。
宗教法人とは宗教法人法によって定められた団体です。宗教法人になるためには、宗教法人法でいう宗教団体がすでに存在し、現に活動していなければなりません。簡単に言えば、教義を広め、儀式行事を行い、信者を教化育成し、礼拝のための施設、この4つが宗教法人の設立には必要になります。
文化庁の宗教統計調査(平成30年)によると単位宗教法人は7079団体、包括宗教法人は399団体、宗教法人の総数は18万を超えています。(平成29年12月31日現在)
宗教法人法とは
宗教法人法とは10章と附則から成る法律です。
宗教法人法は、宗教団体が、礼拝の施設その他の財産を所有し、これを維持運用し、その他その目的達成のための業務及び事業を運営するこ とに資するため、宗教団体に法人格を与えることを目的として作られた法律です。これは第1章第1条に記載された内容です。宗教法人法の目次を紹介しておきます。
- 第一章 総則 (第一条-第十一条)
- 第二章 設立 (第十一条-第十五条)
- 第三章 管理 (第十五条-第二十五条)
- 第四章 規則の変更 (第二十六条-第三十一条)
- 第五章 合併 (第三十二条-第四十二条)
- 第六章 解散 (第四十三条-第五十一条の四)
- 第七章 登記 (第五十二条-第七十条)
- 第八章 宗教法人審議会 (第七十一条-第七十七条)
- 第九章 補則 (第七十八条-第八十七条の二)
- 第十章 罰則 (第八十八条-第八十九条)
- 附則
※記事の最後に宗教法人法の条文を転載しています。
登記に関する記載
登記に関する記載は7章です。
1節と2節に分かれ、宗教法人の登記(第五十二条―第六十五条)と礼拝用建物及び敷地の登記(第六十六条―第七十条)に分かれています。
財産処分に関する記載
財産処分に関する記載は3章の23条と24条に記載されています。
宗教法人の財産処分には公告が必要な場合があります。大きく7つの代表的な行為が宗教法人法で定められています。
- 不動産の処分
- 宝物の処分
- 担保の供与
- 借入または保証
- 主要な境内建物の新築等
- 境内地の著しい模様替え
- 主要な境内建物又は境内地の用途変更等
代表役員とは
代表役員に関する記載は3章18条にあります。
宗教法人の管理運営は、代表役員、責任役員、代務者 等の諸機関及びその他の議決・諮問機関あるいは監査機関等によって行われます。これらの役員が欠けている場合は、新たに選任する必要があります。
代表役員は「宗教法人を代表し、その事務を総理する」者をいい、宗教法人の執行機関として必ず置かなければならない機関の1つです。代表役員は、このように法人の中枢機関であり、その氏名及び住所は登記して公示しなければなりません。
ようは、代表役員が変更になった場合には、変更の登記をするとともに、所轄庁に届け出ることが必要です。なお、代表役員及びその代務者が1年以上にわたって欠けているときは、解散命令の対象となってしまうので注意が必要です。
責任役員
責任役員に関する記載は3章18条にあります。
責任役員は宗教法人の管理運営機関の1つとして、宗教法人法上必ず置かなければならないものであり、法人の事務に関して審議をし、宗教法人としての意思決定を行う機関です。
3名以上の責任役員を置き、そのうち1人を代表役員とします。ちなみに責任役員だからと言って、責任役員が宗教法人の負債の責任を負うわけではありません。他の法人と一緒です。連帯保証をするとか、違法な行為に関わったという場合などでなければ、負債の責任は負いません。
法改正について
宗教法人法は1951年(昭和26年)に制定されました。最終改正は2014年(平成26年)です。
宗教法人法に関するおすすめの書籍
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宗教法人の問題点を切り口にして宗教法人法を学ぶ際にもおすすめできる書籍は「判例にみる宗教法人の法律問題(著;本間 久雄)」がおすすめです。
2019年3月に出版され情報が新しいため、書評は少ないのですがピックアップしました。
宗教法人法の条文まとめ
代表的な宗教法人法の条文を6つまとめました。
第2条(宗教団体の定義)、第3条(境内建物及び境内地の定義)、第23条(財産処分等の公告)、第25条(財産目録等の作成、備付け、閲覧及び提出)、第81条(解散命令)、附則第18項です。他の条文は記事の最後にある補足にも転載しています。
宗教法人法 2条(宗教団体の定義)
第二条 この法律において「宗教団体」とは、宗教の教義をひろめ、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することを主たる目的とする左に掲げる団体をいう。
- 礼拝の施設を備える神社、寺院、教会、修道院その他これらに類する団体
- 前号に掲げる団体を包括する教派、宗派、教団、教会、修道会、司教区その他これらに類する団体
宗教法人法 2条(宗教団体の定義)
第三条 この法律において「境内建物」とは、第一号に掲げるような宗教法人の前条に規定する目的のために必要な当該宗教法人に固有の建物及び工作物をいい、「境内地」とは、第二号から第七号までに掲げるような宗教法人の同条に規定する目的のために必要な当該宗教法人に固有の土地をいう。
- 本殿、拝殿、本堂、会堂、僧堂、僧院、信者修行所、社務所、庫裏、教職舎、宗務庁、教務院、教団事務所その他宗教法人の前条に規定する目的のために供される建物及び工作物(附属の建物及び工作物を含む。)
- 前号に掲げる建物又は工作物が存する一画の土地(立木竹その他建物及び工作物以外の定着物を含む。以下この条において同じ。)
- 参道として用いられる土地
- 宗教上の儀式行事を行うために用いられる土地(神せヽ んヽ田、仏供田、修道耕牧地等を含む。)
- 庭園、山林その他尊厳又は風致を保持するために用いられる土地
- 歴史、古記等によつて密接な縁故がある土地
- 前各号に掲げる建物、工作物又は土地の災害を防止するために用いられる土地
宗教法人法 23条(財産処分等の公告)
第二十三条 宗教法人(宗教団体を包括する宗教法人を除く。)は、左に掲げる行為をしようとするときは、規則で定めるところ(規則に別段の定がないときは、第十九条の規定)による外、その行為の少くとも一月前に、信者その他の利害関係人に対し、その行為の要旨を示してその旨を公告しなければならない。
但し、第三号から第五号までに掲げる行為が緊急の必要に基くものであり、又は軽微のものである場合及び第五号に掲げる行為が一時の期間に係るものである場合は、この限りでない。
- 不動産又は財産目録に掲げる宝物を処分し、又は担保に供すること。
- 借入(当該会計年度内の収入で償還する一時の借入を除く。)又は保証をすること。
- 主要な境内建物の新築、改築、増築、移築、除却又は著しい模様替をすること。
- 境内地の著しい模様替をすること。
- 主要な境内建物の用途若しくは境内地の用途を変更し、又はこれらを当該宗教法人の第二条に規定する目的以外の目的のために供すること。
宗教法人法 25条(財産目録等の作成、備付け、閲覧及び提出)
第二十五条 宗教法人は、その設立(合併に因る設立を含む。)の時に財産目録を、毎会計年度終了後三月以内に財産目録及び収支計算書を作成しなければならない。
2 宗教法人の事務所には、常に次に掲げる書類及び帳簿を備えなければならない。
- 規則及び認証書
- 役員名簿
- 財産目録及び収支計算書並びに貸借対照表を作成している場合には貸借対照表
- 境内建物(財産目録に記載されているものを除く。)に関する書類
- 責任役員その他規則で定める機関の議事に関する書類及び事務処理簿
- 第六条の規定による事業を行う場合には、その事業に関する書類
宗教法人法 81条(解散命令)
第八十一条 裁判所は、宗教法人について左の各号の一に該当する事由があると認めたときは、所轄庁、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、その解散を命ずることができる。
- 法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をしたこと。
- 第二条に規定する宗教団体の目的を著しく逸脱した行為をしたこと又は一年以上にわたつてその目的のための行為をしないこと。
- 当該宗教法人が第二条第一号に掲げる宗教団体である場合には、礼拝の施設が滅失し、やむを得ない事由がないのにその滅失後二年以上にわたつてその施設を備えないこと。
- 一年以上にわたつて代表役員及びその代務者を欠いていること。
- 第十四条第一項又は第三十九条第一項の規定による認証に関する認証書を交付した日から一年を経過している場合において、当該宗教法人について第十四条第一項第一号又は第三十九条第一項第三号に掲げる要件を欠いていることが判明したこと。
2 前項に規定する事件は、当該宗教法人の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄とする。
3 第一項の規定による裁判には、理由を付さなければならない。
4 裁判所は、第一項の規定による裁判をするときは、あらかじめ当該宗教法人の代表役員若しくはその代務者又は当該宗教法人の代理人及び同項の規定による裁判の請求をした所轄庁、利害関係人又は検察官の陳述を求めなければならない。
5 第一項の規定による裁判に対しては、当該宗教法人又は同項の規定による裁判の請求をした所轄庁、利害関係人若しくは検察官に限り、即時抗告をすることができる。この場合において、当該即時抗告が当該宗教法人の解散を命ずる裁判に対するものであるときは、執行停止の効力を有する。
6 裁判所は、第一項の規定による裁判が確定したときは、その解散した宗教法人の主たる事務所及び従たる事務所の所在地の登記所に解散の登記の嘱託をしなければならない。
7 第二項から前項までに規定するものを除くほか、第一項の規定による裁判に関する手続については、非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)の定めるところによる。
宗教法人法 附則第18項
旧宗教法人が第五項又は第六項の規定により新宗教法人となつたときは、その設立の登記をした日において、当該旧宗教法人は解散し、その権利義務(当該旧宗教法人が行う公益事業その他の事業に関し行政庁の許可、認可その他の処分に基いて有する権利義務を含む。)は、新宗教法人が承継する。
この場合においては、法人の解散及び清算に関する民法及び非訟事件手続法の規定は適用しない。
まとめ
テーマが宗教法人法でした。今、宗教法人は2つの問題を抱えています。実態不明となる宗教法人の急増、そして租税の公平性です。宗教法人法と税法は違いますが、実態の掴めない宗教法人が増える今、ますます宗教法人法の存在が問われているのかもしれません。
次の宗教特集はこちらからどうぞ。↓
あとがき
宗教法人法に詳しくなくても弁護士に任せれば良い。そう考えていると足元をすくわれるかもしれません。株式会社で言えば、会社法のように最低限のルールは押さえておきたいところです。
宗教法人法
第一章 総則
(この法律の目的)
第一条 この法律は、宗教団体が、礼拝の施設その他の財産を所有し、これを維持運用し、その他その目的達成のための業務及び事業を運営することに資するため、宗教団体に法律上の能力を与えることを目的とする。
2 憲法で保障された信教の自由は、すべての国政において尊重されなければならない。従つて、この法律のいかなる規定も、個人、集団又は団体が、その保障された自由に基いて、教義をひろめ、儀式行事を行い、その他宗教上の行為を行うことを制限するものと解釈してはならない。
(宗教団体の定義)
第二条 この法律において「宗教団体」とは、宗教の教義をひろめ、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することを主たる目的とする左に掲げる団体をいう。
一 礼拝の施設を備える神社、寺院、教会、修道院その他これらに類する団体
二 前号に掲げる団体を包括する教派、宗派、教団、教会、修道会、司教区その他これらに類する団体
(境内建物及び境内地の定義)
第三条 この法律において「境内建物」とは、第一号に掲げるような宗教法人の前条に規定する目的のために必要な当該宗教法人に固有の建物及び工作物をいい、「境内地」とは、第二号から第七号までに掲げるような宗教法人の同条に規定する目的のために必要な当該宗教法人に固有の土地をいう。
一 本殿、拝殿、本堂、会堂、僧堂、僧院、信者修行所、社務所、庫裏、教職舎、宗務庁、教務院、教団事務所その他宗教法人の前条に規定する目的のために供される建物及び工作物(附属の建物及び工作物を含む。)
二 前号に掲げる建物又は工作物が存する一画の土地(立木竹その他建物及び工作物以外の定着物を含む。以下この条において同じ。)
三 参道として用いられる土地
四 宗教上の儀式行事を行うために用いられる土地(神せヽ んヽ田、仏供田、修道耕牧地等を含む。)
五 庭園、山林その他尊厳又は風致を保持するために用いられる土地
六 歴史、古記等によつて密接な縁故がある土地
七 前各号に掲げる建物、工作物又は土地の災害を防止するために用いられる土地
(法人格)
第四条 宗教団体は、この法律により、法人となることができる。
2 この法律において「宗教法人」とは、この法律により法人となつた宗教団体をいう。
(所轄庁)
第五条 宗教法人の所轄庁は、その主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事とする。
2 次に掲げる宗教法人にあつては、その所轄庁は、前項の規定にかかわらず、文部科学大臣とする。
一 他の都道府県内に境内建物を備える宗教法人
二 前号に掲げる宗教法人以外の宗教法人であつて同号に掲げる宗教法人を包括するもの
三 前二号に掲げるもののほか、他の都道府県内にある宗教法人を包括する宗教法人
(公益事業その他の事業)
第六条 宗教法人は、公益事業を行うことができる。
2 宗教法人は、その目的に反しない限り、公益事業以外の事業を行うことができる。この場合において、収益を生じたときは、これを当該宗教法人、当該宗教法人を包括する宗教団体又は当該宗教法人が援助する宗教法人若しくは公益事業のために使用しなければならない。
(宗教法人の住所)
第七条 宗教法人の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
(登記の効力)
第八条 宗教法人は、第七章第一節の規定により登記しなければならない事項については、登記に因り効力を生ずる事項を除く外、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
(登記に関する届出)
第九条 宗教法人は、第七章の規定による登記(所轄庁の嘱託によつてする登記を除く。)をしたときは、遅滞なく、登記事項証明書を添えて、その旨を所轄庁に届け出なければならない。
(宗教法人の能力)
第十条 宗教法人は、法令の規定に従い、規則で定める目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う。
(宗教法人の責任)
第十一条 宗教法人は、代表役員その他の代表者がその職務を行うにつき第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。
2 宗教法人の目的の範囲外の行為に因り第三者に損害を加えたときは、その行為をした代表役員その他の代表者及びその事項の決議に賛成した責任役員、その代務者又は仮責任役員は、連帯してその損害を賠償する責任を負う。
第二章 設立
(設立の手続)
第十二条 宗教法人を設立しようとする者は、左に掲げる事項を記載した規則を作成し、その規則について所轄庁の認証を受けなければならない。
一 目的
二 名称
三 事務所の所在地
四 設立しようとする宗教法人を包括する宗教団体がある場合には、その名称及び宗教法人非宗教法人の別
五 代表役員、責任役員、代務者、仮代表役員及び仮責任役員の呼称、資格及び任免並びに代表役員についてはその任期及び職務権限、責任役員についてはその員数、任期及び職務権限、代務者についてはその職務権限に関する事項
六 前号に掲げるものの外、議決、諮問、監査その他の機関がある場合には、その機関に関する事項
七 第六条の規定による事業を行う場合には、その種類及び管理運営(同条第二項の規定による事業を行う場合には、収益処分の方法を含む。)に関する事項
八 基本財産、宝物その他の財産の設定、管理及び処分(第二十三条但書の規定の適用を受ける場合に関する事項を定めた場合には、その事項を含む。)、予算、決算及び会計その他の財務に関する事項
九 規則の変更に関する事項
十 解散の事由、清算人の選任及び残余財産の帰属に関する事項を定めた場合には、その事項
十一 公告の方法
十二 第五号から前号までに掲げる事項について、他の宗教団体を制約し、又は他の宗教団体によつて制約される事項を定めた場合には、その事項
十三 前各号に掲げる事項に関連する事項を定めた場合には、その事項
2 宗教法人の公告は、新聞紙又は当該宗教法人の機関紙に掲載し、当該宗教法人の事務所の掲示場に掲示し、その他当該宗教法人の信者その他の利害関係人に周知させるに適当な方法でするものとする。
3 宗教法人を設立しようとする者は、第十三条の規定による認証申請の少くとも一月前に、信者その他の利害関係人に対し、規則の案の要旨を示して宗教法人を設立しようとする旨を前項に規定する方法により公告しなければならない。
(規則の認証の申請)
第十三条 前条第一項の規定による認証を受けようとする者は、認証申請書及び規則二通に左に掲げる書類を添えて、これを所轄庁に提出し、その認証を申請しなければならない。
一 当該団体が宗教団体であることを証する書類
二 前条第三項の規定による公告をしたことを証する書類
三 認証の申請人が当該団体を代表する権限を有することを証する書類
四 代表役員及び定数の過半数に当る責任役員に就任を予定されている者の受諾書
(規則の認証)
第十四条 所轄庁は、前条の規定による認証の申請を受理した場合においては、その受理の日を附記した書面でその旨を当該申請者に通知した後、当該申請に係る事案が左に掲げる要件を備えているかどうかを審査し、これらの要件を備えていると認めたときはその規則を認証する旨の決定をし、これらの要件を備えていないと認めたとき又はその受理した規則及びその添附書類の記載によつてはこれらの要件を備えているかどうかを確認することができないときはその規則を認証することができない旨の決定をしなければならない。
一 当該団体が宗教団体であること。
二 当該規則がこの法律その他の法令の規定に適合していること。
三 当該設立の手続が第十二条の規定に従つてなされていること。
2 所轄庁は、前項の規定によりその規則を認証することができない旨の決定をしようとするときは、あらかじめ当該申請者に対し、相当の期間内に自ら又はその代理人を通じて意見を述べる機会を与えなければならない。
3 第一項の場合において、所轄庁が文部科学大臣であるときは、当該所轄庁は、同項の規定によりその規則を認証することができない旨の決定をしようとするときは、あらかじめ宗教法人審議会に諮問してその意見を聞かなければならない。
4 所轄庁は、前条の規定による認証の申請を受理した場合においては、その申請を受理した日から三月以内に、第一項の規定による認証に関する決定をし、且つ、認証する旨の決定をしたときは当該申請者に対し認証書及び認証した旨を附記した規則を交付し、認証することができない旨の決定をしたときは当該申請者に対しその理由を附記した書面でその旨を通知しなければならない。
5 所轄庁は、第一項の規定による認証に関する決定をするに当り、当該申請者に対し第十二条第一項各号に掲げる事項以外の事項を規則に記載することを要求してはならない。
(成立の時期)
第十五条 宗教法人は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることに因つて成立する。
第十六条及び第十七条 削除
第三章 管理
(代表役員及び責任役員)
第十八条 宗教法人には、三人以上の責任役員を置き、そのうち一人を代表役員とする。
2 代表役員は、規則に別段の定がなければ、責任役員の互選によつて定める。
3 代表役員は、宗教法人を代表し、その事務を総理する。
4 責任役員は、規則で定めるところにより、宗教法人の事務を決定する。
5 代表役員及び責任役員は、常に法令、規則及び当該宗教法人を包括する宗教団体が当該宗教法人と協議して定めた規程がある場合にはその規程に従い、更にこれらの法令、規則又は規程に違反しない限り、宗教上の規約、規律、慣習及び伝統を十分に考慮して、当該宗教法人の業務及び事業の適切な運営をはかり、その保護管理する財産については、いやしくもこれを他の目的に使用し、又は濫用しないようにしなければならない。
6 代表役員及び責任役員の宗教法人の事務に関する権限は、当該役員の宗教上の機能に対するいかなる支配権その他の権限も含むものではない。
(事務の決定)
第十九条 規則に別段の定がなければ、宗教法人の事務は、責任役員の定数の過半数で決し、その責任役員の議決権は、各〻平等とする。
(代務者)
第二十条 左の各号の一に該当するときは、規則で定めるところにより、代務者を置かなければならない。
一 代表役員又は責任役員が死亡その他の事由に因つて欠けた場合において、すみやかにその後任者を選ぶことができないとき。
二 代表役員又は責任役員が病気その他の事由に因つて三月以上その職務を行うことができないとき。
2 代務者は、規則で定めるところにより、代表役員又は責任役員に代つてその職務を行う。
(仮代表役員及び仮責任役員)
第二十一条 代表役員は、宗教法人と利益が相反する事項については、代表権を有しない。この場合においては、規則で定めるところにより、仮代表役員を選ばなければならない。
2 責任役員は、その責任役員と特別の利害関係がある事項については、議決権を有しない。この場合において、規則に別段の定がなければ、議決権を有する責任役員の員数が責任役員の定数の過半数に満たないこととなつたときは、規則で定めるところにより、その過半数に達するまでの員数以上の仮責任役員を選ばなければならない。
3 仮代表役員は、第一項に規定する事項について当該代表役員に代つてその職務を行い、仮責任役員は、前項に規定する事項について、規則で定めるところにより、当該責任役員に代つてその職務を行う。
(役員の欠格)
第二十二条 次の各号のいずれかに該当する者は、代表役員、責任役員、代務者、仮代表役員又は仮責任役員となることができない。
一 未成年者
二 成年被後見人又は被保佐人
三 禁錮こ以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者
(財産処分等の公告)
第二十三条 宗教法人(宗教団体を包括する宗教法人を除く。)は、左に掲げる行為をしようとするときは、規則で定めるところ(規則に別段の定がないときは、第十九条の規定)による外、その行為の少くとも一月前に、信者その他の利害関係人に対し、その行為の要旨を示してその旨を公告しなければならない。但し、第三号から第五号までに掲げる行為が緊急の必要に基くものであり、又は軽微のものである場合及び第五号に掲げる行為が一時の期間に係るものである場合は、この限りでない。
一 不動産又は財産目録に掲げる宝物を処分し、又は担保に供すること。
二 借入(当該会計年度内の収入で償還する一時の借入を除く。)又は保証をすること。
三 主要な境内建物の新築、改築、増築、移築、除却又は著しい模様替をすること。
四 境内地の著しい模様替をすること。
五 主要な境内建物の用途若しくは境内地の用途を変更し、又はこれらを当該宗教法人の第二条に規定する目的以外の目的のために供すること。
(行為の無効)
第二十四条 宗教法人の境内建物若しくは境内地である不動産又は財産目録に掲げる宝物について、前条の規定に違反してした行為は、無効とする。但し、善意の相手方又は第三者に対しては、その無効をもつて対抗することができない。
(財産目録等の作成、備付け、閲覧及び提出)
第二十五条 宗教法人は、その設立(合併に因る設立を含む。)の時に財産目録を、毎会計年度終了後三月以内に財産目録及び収支計算書を作成しなければならない。
2 宗教法人の事務所には、常に次に掲げる書類及び帳簿を備えなければならない。
一 規則及び認証書
二 役員名簿
三 財産目録及び収支計算書並びに貸借対照表を作成している場合には貸借対照表
四 境内建物(財産目録に記載されているものを除く。)に関する書類
五 責任役員その他規則で定める機関の議事に関する書類及び事務処理簿
六 第六条の規定による事業を行う場合には、その事業に関する書類
3 宗教法人は、信者その他の利害関係人であつて前項の規定により当該宗教法人の事務所に備えられた同項各号に掲げる書類又は帳簿を閲覧することについて正当な利益があり、かつ、その閲覧の請求が不当な目的によるものでないと認められる者から請求があつたときは、これを閲覧させなければならない。
4 宗教法人は、毎会計年度終了後四月以内に、第二項の規定により当該宗教法人の事務所に備えられた同項第二号から第四号まで及び第六号に掲げる書類の写しを所轄庁に提出しなければならない。
5 所轄庁は、前項の規定により提出された書類を取り扱う場合においては、宗教法人の宗教上の特性及び慣習を尊重し、信教の自由を妨げることがないように特に留意しなければならない。
第四章 規則の変更
(規則の変更の手続)
第二十六条 宗教法人は、規則を変更しようとするときは、規則で定めるところによりその変更のための手続をし、その規則の変更について所轄庁の認証を受けなければならない。この場合において、宗教法人が当該宗教法人を包括する宗教団体との関係(以下「被包括関係」という。)を廃止しようとするときは、当該関係の廃止に係る規則の変更に関し当該宗教法人の規則中に当該宗教法人を包括する宗教団体が一定の権限を有する旨の定がある場合でも、その権限に関する規則の規定によることを要しないものとする。
2 宗教法人は、被包括関係の設定又は廃止に係る規則の変更をしようとするときは、第二十七条の規定による認証申請の少くとも二月前に、信者その他の利害関係人に対し、当該規則の変更の案の要旨を示してその旨を公告しなければならない。
3 宗教法人は、被包括関係の設定又は廃止に係る規則の変更をしようとするときは、当該関係を設定しようとする場合には第二十七条の規定による認証申請前に当該関係を設定しようとする宗教団体の承認を受け、当該関係を廃止しようとする場合には前項の規定による公告と同時に当該関係を廃止しようとする宗教団体に対しその旨を通知しなければならない。
4 宗教団体は、その包括する宗教法人の当該宗教団体との被包括関係の廃止に係る規則の変更の手続が前三項の規定に違反すると認めたときは、その旨をその包括する宗教法人の所轄庁及び文部科学大臣に通知することができる。
(規則の変更の認証の申請)
第二十七条 宗教法人は、前条第一項の規定による認証を受けようとするときは、認証申請書及びその変更しようとする事項を示す書類二通に左に掲げる書類を添えて、これを所轄庁に提出し、その認証を申請しなければならない。
一 規則の変更の決定について規則で定める手続を経たことを証する書類
二 規則の変更が被包括関係の設定に係る場合には、前条第二項の規定による公告をし、及び同条第三項の規定による承認を受けたことを証する書類
三 規則の変更が被包括関係の廃止に係る場合には、前条第二項の規定による公告及び同条第三項の規定による通知をしたことを証する書類
(規則の変更の認証)
第二十八条 所轄庁は、前条の規定による認証の申請を受理した場合においては、その受理の日を附記した書面でその旨を当該宗教法人に通知した後、当該申請に係る事案が左に掲げる要件を備えているかどうかを審査し、第十四条第一項の規定に準じ当該規則の変更の認証に関する決定をしなければならない。
一 その変更しようとする事項がこの法律その他の法令の規定に適合していること。
二 その変更の手続が第二十六条の規定に従つてなされていること。
2 第十四条第二項から第五項までの規定は、前項の規定による認証に関する決定の場合に準用する。この場合において、同条第四項中「認証した旨を附記した規則」とあるのは、「認証した旨を附記した変更しようとする事項を示す書類」と読み替えるものとする。
第二十九条 削除
(規則の変更の時期)
第三十条 宗教法人の規則の変更は、当該規則の変更に関する認証書の交付に因つてその効力を生ずる。
(合併に伴う場合の特例)
第三十一条 合併に伴い合併後存続する宗教法人が規則を変更する場合においては、当該規則の変更に関しては、この章の規定にかかわらず、第五章の定めるところによる。
第五章 合併
(合併)
第三十二条 二以上の宗教法人は、合併して一の宗教法人となることができる。
(合併の手続)
第三十三条 宗教法人は、合併しようとするときは、第三十四条から第三十七条までの規定による手続をした後、その合併について所轄庁の認証を受けなければならない。
第三十四条 宗教法人は、合併しようとするときは、規則で定めるところ(規則に別段の定がないときは、第十九条の規定)による外、信者その他の利害関係人に対し、合併契約の案の要旨を示してその旨を公告しなければならない。
2 合併しようとする宗教法人は、前項の規定による公告をした日から二週間以内に、財産目録及び第六条の規定による事業を行う場合にはその事業に係る貸借対照表を作成しなければならない。
3 合併しようとする宗教法人は、前項の期間内に、その債権者に対し合併に異議があればその公告の日から二月を下らない一定の期間内にこれを申し述べるべき旨を公告し、且つ、知れている債権者には各別に催告しなければならない。
4 合併しようとする宗教法人は、債権者が前項の期間内に異議を申し述べたときは、これに弁済をし、若しくは相当の担保を供し、又はその債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社若しくは信託業務を営む金融機関に相当の財産を信託しなければならない。ただし、合併をしてもその債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
第三十五条 合併に因つて一の宗教法人が存続し他の宗教法人が解散しようとする場合において、当該合併に伴い規則の変更を必要とするときは、その合併後存続しようとする宗教法人は、規則で定めるところにより、その変更のための手続をしなければならない。
2 合併に因つて宗教法人を設立しようとする場合においては、その合併しようとする各宗教法人が選任した者は、共同して第十二条第一項及び第二項の規定に準じ規則を作成しなければならない。
3 前項に規定する各宗教法人が選任した者は、第三十八条第一項の規定による認証申請の少くとも二月前に、信者その他の利害関係人に対し、前項の規定により作成した規則の案の要旨を示して合併に因つて宗教法人を設立しようとする旨を第十二条第二項に規定する方法により公告しなければならない。
第三十六条 第二十六条第一項後段及び第二項から第四項までの規定は、合併しようとする宗教法人が当該合併に伴い被包括関係を設定し、又は廃止しようとする場合に準用する。この場合において、左の各号に掲げる同条各項中の字句は、当該各号に掲げる字句に読み替えるものとする。
一 第一項後段中「当該関係の廃止に係る規則の変更」とあるのは「当該関係の廃止に係る規則の変更その他当該関係の廃止」
二 第二項中「第二十七条」とあるのは「第三十八条第一項」、「当該規則の変更の案」とあるのは「被包括関係の設定又は廃止に関する事項」
三 第三項中「第二十七条」とあるのは「第三十八条第一項」、「前項」とあるのは「第三十四条第一項」
四 第四項中「被包括関係の廃止に係る規則の変更の手続」とあるのは「被包括関係の廃止を伴う合併の手続」、「前三項」とあるのは「第三十四条から第三十七条まで」
第三十七条 合併に伴い第三十五条第三項又は前条において準用する第二十六条第二項の規定による公告をしなければならない場合においては、当該公告は、第三十四条第一項の規定による公告とあわせてすることを妨げない。この場合において、第三十五条第三項の規定による公告を他の公告とあわせてするときは、合併しようとする宗教法人と同項に規定する各宗教法人が選任した者とが共同して当該公告をするものとする。
(合併の認証の申請)
第三十八条 宗教法人は、第三十三条の規定による認証を受けようとするときは、認証申請書及び第三十五条第一項の規定に該当する場合にはその変更しようとする事項を示す書類二通に、同条第二項の規定に該当する場合にはその規則二通に、左に掲げる書類を添えて、これを所轄庁に提出し、その認証を申請しなければならない。
一 合併の決定について規則で定める手続(規則に別段の定がないときは、第十九条の規定による手続)を経たことを証する書類
二 第三十四条第一項の規定による公告をしたことを証する書類
三 第三十四条第二項から第四項までの規定による手続を経たことを証する書類
四 第三十五条第一項又は第二項の規定に該当する場合には、同条第一項又は第二項の規定による手続を経たことを証する書類
五 第三十五条第二項の規定に該当する場合には、合併後成立する団体が宗教団体であることを証する書類
六 第三十五条第三項又は第三十六条において準用する第二十六条第二項の規定による公告をしなければならない場合には、当該公告をしたことを証する書類
七 合併に伴い被包括関係を設定し、又は廃止しようとする場合には、第三十六条において準用する第二十六条第三項の規定による承認を受け、又は同項の規定による通知をしたことを証する書類
2 前項の規定による認証の申請は、合併しようとする各宗教法人の連名でするものとし、これらの宗教法人の所轄庁が異なる場合には、合併後存続しようとする宗教法人又は合併に因つて設立しようとする宗教法人の所轄庁をもつて当該認証を申請すべき所轄庁とする。
(合併の認証)
第三十九条 所轄庁は、前条第一項の規定による認証の申請を受理した場合においては、その受理の日を附記した書面でその旨を当該宗教法人に通知した後、当該申請に係る事案が左に掲げる要件を備えているかどうかを審査し、第十四条第一項の規定に準じ当該合併の認証に関する決定をしなければならない。
一 当該合併の手続が第三十四条から第三十七条までの規定に従つてなされていること。
二 当該合併が第三十五条第一項又は第二項の規定に該当する場合には、それぞれその変更しようとする事項又は規則がこの法律その他の法令の規定に適合していること。
三 当該合併が第三十五条第二項の規定に該当する場合には、当該合併後成立する団体が宗教団体であること。
2 第十四条第二項から第五項までの規定は、前項の規定による認証に関する決定の場合に準用する。この場合において、同条第四項中「認証した旨を附記した規則」とあるのは、「当該合併が第三十五条第一項又は第二項の規定に該当する場合には認証した旨を附記した変更しようとする事項を示す書類又は規則」と読み替えるものとする。
3 第一項又は前項において準用する第十四条第四項の規定による宗教法人に対する所轄庁の通知及び認証書等の交付は、当該認証を申請した宗教法人のうちの一に対してすれば足りる。
第四十条 削除
(合併の時期)
第四十一条 宗教法人の合併は、合併後存続する宗教法人又は合併によつて設立する宗教法人がその主たる事務所の所在地において第五十六条の規定による登記をすることによつてその効力を生ずる。
(合併の効果)
第四十二条 合併後存続する宗教法人又は合併に因つて設立した宗教法人は、合併に因つて解散した宗教法人の権利義務(当該宗教法人が第六条の規定により行う事業に関し行政庁の許可、認可その他の処分に基いて有する権利義務を含む。)を承継する。
第六章 解散
(解散の事由)
第四十三条 宗教法人は、任意に解散することができる。
2 宗教法人は、前項の場合のほか、次に掲げる事由によつて解散する。
一 規則で定める解散事由の発生
二 合併(合併後存続する宗教法人における当該合併を除く。)
三 破産手続開始の決定
四 第八十条第一項の規定による所轄庁の認証の取消し
五 第八十一条第一項の規定による裁判所の解散命令
六 宗教団体を包括する宗教法人にあつては、その包括する宗教団体の欠亡
3 宗教法人は、前項第三号に掲げる事由に因つて解散したときは、遅滞なくその旨を所轄庁に届け出なければならない。
(任意解散の手続)
第四十四条 宗教法人は、前条第一項の規定による解散をしようとするときは、第二項及び第三項の規定による手続をした後、その解散について所轄庁の認証を受けなければならない。
2 宗教法人は、前条第一項の規定による解散をしようとするときは、規則で定めるところ(規則に別段の定がないときは、第十九条の規定)による外、信者その他の利害関係人に対し、解散に意見があればその公告の日から二月を下らない一定の期間内にこれを申し述べるべき旨を公告しなければならない。
3 宗教法人は、信者その他の利害関係人が前項の期間内にその意見を申し述べたときは、その意見を十分に考慮して、その解散の手続を進めるかどうかについて再検討しなければならない。
(任意解散の認証の申請)
第四十五条 宗教法人は、前条第一項の規定による認証を受けようとするときは、認証申請書に左に掲げる書類を添えて、これを所轄庁に提出し、その認証を申請しなければならない。
一 解散の決定について規則で定める手続(規則に別段の定がないときは、第十九条の規定による手続)を経たことを証する書類
二 前条第二項の規定による公告をしたことを証する書類
(任意解散の認証)
第四十六条 所轄庁は、前条の規定による認証の申請を受理した場合においては、その受理の日を附記した書面でその旨を当該宗教法人に通知した後、当該申請に係る解散の手続が第四十四条の規定に従つてなされているかどうかを審査し、第十四条第一項の規定に準じ当該解散の認証に関する決定をしなければならない。
2 第十四条第二項から第四項までの規定は、前項の規定による認証に関する決定の場合に準用する。この場合において、同条第四項中「認証書及び認証した旨を附記した規則」とあるのは、「認証書」と読み替えるものとする。
(任意解散の時期)
第四十七条 宗教法人の第四十三条第一項の規定による解散は、当該解散に関する認証書の交付によつてその効力を生ずる。
(破産手続の開始)
第四十八条 宗教法人がその債務につきその財産をもつて完済することができなくなつた場合には、裁判所は、代表役員若しくはその代務者若しくは債権者の申立てにより又は職権で、破産手続開始の決定をする。
2 前項に規定する場合には、代表役員又はその代務者は、直ちに破産手続開始の申立てをしなければならない。
(清算中の宗教法人の能力)
第四十八条の二 解散した宗教法人は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。
(清算人)
第四十九条 宗教法人が解散(合併及び破産手続開始の決定による解散を除く。)したときは、規則に別段の定めがある場合及び解散に際し代表役員又はその代務者以外の者を清算人に選任した場合を除くほか、代表役員又はその代務者が清算人となる。
2 前項の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。
3 宗教法人が第四十三条第二項第四号又は第五号に掲げる事由によつて解散したときは、裁判所は、前二項の規定にかかわらず、所轄庁、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任する。
4 第二十二条の規定は、宗教法人の清算人に準用する。
5 重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を解任することができる。
6 宗教法人の責任役員及びその代務者は、規則に別段の定めがなければ、宗教法人の解散によつて退任するものとする。宗教法人の代表役員又はその代務者で清算人とならなかつたものについても、また同様とする。
7 第三項の規定に該当するときは、宗教法人の代表役員、責任役員及び代務者は、前項の規定にかかわらず、当該解散によつて退任するものとする。
(清算人の職務及び権限)
第四十九条の二 清算人の職務は、次のとおりとする。
一 現務の結了
二 債権の取立て及び債務の弁済
三 残余財産の引渡し
2 清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。
(債権の申出の催告等)
第四十九条の三 清算人は、その就職の日から二月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。この場合において、その期間は、二月を下ることができない。
2 前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。
3 清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。
4 第一項の公告は、官報に掲載してする。
(期間経過後の債権の申出)
第四十九条の四 前条第一項の期間の経過後に申出をした債権者は、宗教法人の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。
(清算中の宗教法人についての破産手続の開始)
第四十九条の五 清算中に宗教法人の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。
2 清算人は、清算中の宗教法人が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。
3 前項に規定する場合において、清算中の宗教法人が既に債権者に支払い、又は権利の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。
4 第一項の規定による公告は、官報に掲載してする。
(裁判所の選任する清算人の報酬)
第四十九条の六 裁判所は、第四十九条第二項又は第三項の規定により清算人を選任した場合には、宗教法人が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該清算人(当該宗教法人の規則で当該宗教法人の財産の状況及び役員の職務の執行の状況を監査する機関を置く旨が定められているときは、当該清算人及び当該監査の機関)の陳述を聴かなければならない。
(残余財産の処分)
第五十条 解散した宗教法人の残余財産の処分は、合併及び破産手続開始の決定による解散の場合を除くほか、規則で定めるところによる。
2 前項の場合において、規則にその定がないときは、他の宗教団体又は公益事業のためにその財産を処分することができる。
3 前二項の規定により処分されない財産は、国庫に帰属する。
(裁判所による監督)
第五十一条 宗教法人の解散及び清算は、裁判所の監督に属する。
2 裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。
3 裁判所は、第一項の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。
4 第四十九条の六の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合に準用する。この場合において、同条中「清算人(当該宗教法人の規則で当該宗教法人の財産の状況及び役員の職務の執行の状況を監査する機関を置く旨が定められているときは、当該清算人及び当該監査の機関)」とあるのは、「宗教法人及び検査役」と読み替えるものとする。
5 宗教法人の解散及び清算を監督する裁判所は、所轄庁に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。
6 前項に規定する所轄庁は、同項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。
(解散及び清算の監督等に関する事件の管轄)
第五十一条の二 宗教法人の解散及び清算の監督並びに清算人に関する事件は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
第五十一条の三 削除
(不服申立ての制限)
第五十一条の四 清算人又は検査役の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
第七章 登記
第一節 宗教法人の登記
(設立の登記)
第五十二条 宗教法人の設立の登記は、規則の認証書の交付を受けた日から二週間以内に、主たる事務所の所在地においてしなければならない。
2 設立の登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。
一 目的(第六条の規定による事業を行う場合には、その事業の種類を含む。)
二 名称
三 事務所の所在場所
四 当該宗教法人を包括する宗教団体がある場合には、その名称及び宗教法人非宗教法人の別
五 基本財産がある場合には、その総額
六 代表権を有する者の氏名、住所及び資格
七 規則で境内建物若しくは境内地である不動産又は財産目録に掲げる宝物に係る第二十三条第一号に掲げる行為に関する事項を定めた場合には、その事項
八 規則で解散の事由を定めた場合には、その事由
九 公告の方法
(変更の登記)
第五十三条 宗教法人において前条第二項各号に掲げる事項に変更が生じたときは、二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、変更の登記をしなければならない。
(他の登記所の管轄区域内への主たる事務所の移転の登記)
第五十四条 宗教法人がその主たる事務所を他の登記所の管轄区域内に移転したときは、二週間以内に、旧所在地においては移転の登記をし、新所在地においては第五十二条第二項各号に掲げる事項を登記しなければならない。
(職務執行停止の仮処分等の登記)
第五十五条 代表権を有する者の職務の執行を停止し、若しくはその職務を代行する者を選任する仮処分命令又はその仮処分命令を変更し、若しくは取り消す決定がされたときは、その主たる事務所の所在地において、その登記をしなければならない。
(合併の登記)
第五十六条 宗教法人が合併するときは、当該合併に関する認証書の交付を受けた日から二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、合併後存続する宗教法人については変更の登記をし、合併により解散する宗教法人については解散の登記をし、合併により設立する宗教法人については設立の登記をしなければならない。
(解散の登記)
第五十七条 第四十三条第一項又は第二項(第二号及び第三号を除く。以下この条において同じ。)の規定により宗教法人が解散したときは、同条第一項の規定による解散の場合には当該解散に関する認証書の交付を受けた日から、同条第二項の規定による解散の場合には当該解散の事由が生じた日から、二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、解散の登記をしなければならない。
(清算結了の登記)
第五十八条 宗教法人の清算が結了したときは、清算結了の日から二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、清算結了の登記をしなければならない。
(従たる事務所の所在地における登記)
第五十九条 次の各号に掲げる場合(当該各号に規定する従たる事務所が主たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。)には、当該各号に定める期間内に、当該従たる事務所の所在地において、従たる事務所の所在地における登記をしなければならない。
一 宗教法人の設立に際して従たる事務所を設けた場合(次号に規定する場合を除く。) 主たる事務所の所在地における設立の登記をした日から二週間以内
二 合併により設立する宗教法人が合併に際して従たる事務所を設けた場合 当該合併に関する認証書の交付を受けた日から三週間以内
三 宗教法人の成立後に従たる事務所を設けた場合 従たる事務所を設けた日から三週間以内
2 従たる事務所の所在地における登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。ただし、従たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内に新たに従たる事務所を設けたときは、第三号に掲げる事項を登記すれば足りる。
一 名称
二 主たる事務所の所在場所
三 従たる事務所(その所在地を管轄する登記所の管轄区域内にあるものに限る。)の所在場所
3 前項各号に掲げる事項に変更が生じたときは、三週間以内に、当該従たる事務所の所在地において、変更の登記をしなければならない。
(他の登記所の管轄区域内への従たる事務所の移転の登記)
第六十条 宗教法人がその従たる事務所を他の登記所の管轄区域内に移転したときは、旧所在地(主たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。)においては三週間以内に移転の登記をし、新所在地(主たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。以下この条において同じ。)においては四週間以内に前条第二項各号に掲げる事項を登記しなければならない。ただし、従たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内に新たに従たる事務所を移転したときは、新所在地においては、同項第三号に掲げる事項を登記すれば足りる。
(従たる事務所における変更の登記等)
第六十一条 第五十六条及び第五十八条に規定する場合には、これらの規定に規定する日から三週間以内に、従たる事務所の所在地においても、これらの規定に規定する登記をしなければならない。ただし、合併後存続する宗教法人についての変更の登記は、第五十九条第二項各号に掲げる事項に変更が生じた場合に限り、するものとする。
(管轄登記所及び登記簿)
第六十二条 宗教法人の登記に関する事務は、その事務所の所在地を管轄する法務局若しくは地方法務局若しくはこれらの支局又はこれらの出張所が管轄登記所としてつかさどる。
2 各登記所に宗教法人登記簿を備える。
(登記の申請)
第六十三条 設立の登記は、宗教法人を代表すべき者の申請によつてする。
2 設立の登記の申請書には、所轄庁の証明がある認証を受けた規則の謄本及び宗教法人を代表すべき者の資格を証する書類を添付しなければならない。
3 第五十二条第二項各号に掲げる事項の変更の登記の申請書には、当該事項の変更を証する書類を添付しなければならない。ただし、代表権を有する者の氏名又は住所の変更の登記については、この限りでない。
4 合併による変更又は設立の登記の申請書には、前二項に規定する書類のほか、第三十四条第三項及び第四項の規定による手続を経たことを証する書類並びに合併により解散する宗教法人(当該登記所の管轄区域内に主たる事務所があるものを除く。)の登記事項証明書を添付しなければならない。
5 第五十七条の規定による解散の登記の申請書には、解散の事由を証する書類を添付しなければならない。
6 この法律の規定による所轄庁の認証を要する事項に係る登記の申請書には、第二項から前項までに規定する書類のほか、所轄庁の証明がある認証書の謄本を添付しなければならない。
第六十四条 削除
(商業登記法の準用)
第六十五条 商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第二条から第五条まで(登記所及び登記官)、第七条から第十五条まで、第十七条、第十八条、第十九条の二から第二十三条の二まで、第二十四条(第十五号及び第十六号を除く。)、第二十六条、第二十七条(登記簿等、登記手続の通則及び同一の所在場所における同一商号の登記の禁止)、第四十八条から第五十三条まで、第七十一条第一項及び第三項、第七十九条、第八十二条、第八十三条(株式会社の登記)並びに第百三十二条から第百四十八条まで(登記の更正及び抹消並びに雑則)の規定は、この章の規定による登記について準用する。この場合において、同法第四十八条第二項中「会社法第九百三十条第二項各号」とあるのは「宗教法人法第五十九条第二項各号」と、同法第七十一条第三項ただし書中「会社法第四百七十八条第一項第一号の規定により清算株式会社の清算人となつたもの(同法第四百八十三条第四項に規定する場合にあつては、同項の規定により清算株式会社の代表清算人となつたもの)」とあるのは「宗教法人法第四十九条第一項の規定による清算人」と読み替えるものとする。
第二節 礼拝用建物及び敷地の登記
(登記)
第六十六条 宗教法人の所有に係るその礼拝の用に供する建物及びその敷地については、当該不動産が当該宗教法人において礼拝の用に供する建物及びその敷地である旨の登記をすることができる。
2 敷地に関する前項の規定による登記は、その上に存する建物について同項の規定による登記がある場合に限りすることができる。
(登記の申請)
第六十七条 前条第一項の規定による登記は、当該宗教法人の申請によつてする。
2 登記を申請するには、その申請情報と併せて礼拝の用に供する建物又はその敷地である旨を証する情報を提供しなければならない。
(登記事項)
第六十八条 登記官は、前条第一項の規定による申請があつたときは、その建物又は土地の登記記録中権利部に、建物については当該宗教法人において礼拝の用に供するものである旨を、土地については当該宗教法人において礼拝の用に供する建物の敷地である旨を記録しなければならない。
(礼拝の用途廃止に因る登記の抹消)
第六十九条 宗教法人は、前条の規定による登記をした建物が礼拝の用に供せられないこととなつたときは、遅滞なく同条の規定による登記の抹消を申請しなければならない。前条の規定による登記をした土地が礼拝の用に供する建物の敷地でなくなつたときも、また同様とする。
2 登記官は、前項前段の規定による申請に基き登記の抹消をした場合において、当該建物の敷地について前条の規定による登記があるときは、あわせてその登記を抹消しなければならない。
(所有権の移転に因る登記の抹消)
第七十条 登記官は、第六十八条の規定による登記をした建物又は土地について所有権移転の登記をしたときは、これとともに当該建物又は土地に係る同条の規定による登記を抹消しなければならない。
2 前条第二項の規定は、前項の規定により建物について登記の抹消をした場合に準用する。
3 前二項の規定は、宗教法人の合併の場合には適用しない。
第八章 宗教法人審議会
(設置及び所掌事務)
第七十一条 文部科学省に宗教法人審議会を置く。
2 宗教法人審議会は、この法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理する。
3 宗教法人審議会は、所轄庁がこの法律の規定による権限(前項に規定する事項に係るものに限る。)を行使するに際し留意すべき事項に関し、文部科学大臣に意見を述べることができる。
4 宗教法人審議会は、宗教団体における信仰、規律、慣習等宗教上の事項について、いかなる形においても調停し、又は干渉してはならない。
(委員)
第七十二条 宗教法人審議会は、十人以上二十人以内の委員で組織する。
2 委員は、宗教家及び宗教に関し学識経験がある者のうちから、文部科学大臣が任命する。
(任期)
第七十三条 委員の任期は、二年とする。
2 委員は、再任されることができる。
(会長)
第七十四条 宗教法人審議会に会長を置く。
2 会長は、委員が互選した者について、文部科学大臣が任命する。
3 会長は、宗教法人審議会の会務を総理する。
(委員の費用弁償)
第七十五条 委員は、非常勤とする。
2 委員は、その職務に対して報酬を受けない。但し、職務を行うために要する費用の弁償を受けることができる。
3 費用弁償の額及びその支給方法は、文部科学大臣が財務大臣に協議して定める。
第七十六条 削除
(運営の細目)
第七十七条 この章に規定するものを除くほか、宗教法人審議会の議事の手続その他その運営に関し必要な事項は、文部科学大臣の承認を受けて、宗教法人審議会が定める。
第九章 補則
(被包括関係の廃止に係る不利益処分の禁止等)
第七十八条 宗教団体は、その包括する宗教法人と当該宗教団体との被包括関係の廃止を防ぐことを目的として、又はこれを企てたことを理由として、第二十六条第三項(第三十六条において準用する場合を含む。)の規定による通知前に又はその通知後二年間においては、当該宗教法人の代表役員、責任役員その他の役員又は規則で定めるその他の機関の地位にある者を解任し、これらの者の権限に制限を加え、その他これらの者に対し不利益の取扱をしてはならない。
2 前項の規定に違反してした行為は、無効とする。
3 宗教法人は、他の宗教団体との被包括関係を廃止した場合においても、その関係の廃止前に原因を生じた当該宗教団体に対する債務の履行を免かれることができない。
(報告及び質問)
第七十八条の二 所轄庁は、宗教法人について次の各号の一に該当する疑いがあると認めるときは、この法律を施行するため必要な限度において、当該宗教法人の業務又は事業の管理運営に関する事項に関し、当該宗教法人に対し報告を求め、又は当該職員に当該宗教法人の代表役員、責任役員その他の関係者に対し質問させることができる。この場合において、当該職員が質問するために当該宗教法人の施設に立ち入るときは、当該宗教法人の代表役員、責任役員その他の関係者の同意を得なければならない。
一 当該宗教法人が行う公益事業以外の事業について第六条第二項の規定に違反する事実があること。
二 第十四条第一項又は第三十九条第一項の規定による認証をした場合において、当該宗教法人について第十四条第一項第一号又は第三十九条第一項第三号に掲げる要件を欠いていること。
三 当該宗教法人について第八十一条第一項第一号から第四号までの一に該当する事由があること。
2 前項の規定により報告を求め、又は当該職員に質問させようとする場合においては、所轄庁は、当該所轄庁が文部科学大臣であるときはあらかじめ宗教法人審議会に諮問してその意見を聞き、当該所轄庁が都道府県知事であるときはあらかじめ文部科学大臣を通じて宗教法人審議会の意見を聞かなければならない。
3 前項の場合においては、文部科学大臣は、報告を求め、又は当該職員に質問させる事項及び理由を宗教法人審議会に示して、その意見を聞かなければならない。
4 所轄庁は、第一項の規定により報告を求め、又は当該職員に質問させる場合には、宗教法人の宗教上の特性及び慣習を尊重し、信教の自由を妨げることがないように特に留意しなければならない。
5 第一項の規定により質問する当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、宗教法人の代表役員、責任役員その他の関係者に提示しなければならない。
6 第一項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(公益事業以外の事業の停止命令)
第七十九条 所轄庁は、宗教法人が行う公益事業以外の事業について第六条第二項の規定に違反する事実があると認めたときは、当該宗教法人に対し、一年以内の期間を限りその事業の停止を命ずることができる。
2 前項の規定による事業の停止の命令は、その理由及び事業の停止を命ずる期間を附記した書面で当該宗教法人に通知してするものとする。
3 所轄庁は、第一項の規定による事業の停止の命令に係る弁明の機会を付与するに当たつては、当該宗教法人が書面により弁明をすることを申し出たときを除き、口頭ですることを認めなければならない。
4 前条第二項の規定は、第一項の規定により事業の停止を命じようとする場合に準用する。
(認証の取消し)
第八十条 所轄庁は、第十四条第一項又は第三十九条第一項の規定による認証をした場合において、当該認証に係る事案が第十四条第一項第一号又は第三十九条第一項第三号に掲げる要件を欠いていることが判明したときは、当該認証に関する認証書を交付した日から一年以内に限り、当該認証を取り消すことができる。
2 前項の規定による認証の取消は、その理由を附記した書面で当該宗教法人に通知してするものとする。
3 宗教法人について第一項の規定に該当する事由があることを知つた者は、証拠を添えて、所轄庁に対し、その旨を通知することができる。
4 第一項の規定による認証の取消しに係る聴聞の主宰者は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二十条第三項の規定により当該宗教法人の代表者又は代理人が補佐人とともに出頭することを申し出たときは、これを許可しなければならない。ただし、当該聴聞の主宰者は、必要があると認めたときは、その補佐人の数を三人までに制限することができる。
5 第七十八条の二第二項の規定は、第一項の規定による認証の取消しをしようとする場合に準用する。
6 所轄庁は、第一項の規定による認証の取消しをしたときは、当該宗教法人の主たる事務所及び従たる事務所の所在地の登記所に解散の登記の嘱託をしなければならない。
(審査請求の手続における諮問等)
第八十条の二 第十四条第一項、第二十八条第一項、第三十九条第一項若しくは第四十六条第一項の規定による認証に関する決定、第七十九条第一項の規定による事業の停止の命令又は前条第一項の規定による認証の取消しについての審査請求に対する裁決は、当該審査請求を却下する場合を除き、あらかじめ宗教法人審議会に諮問した後にしなければならない。
2 前項の審査請求に対する裁決は、当該審査請求があつた日から四月以内にしなければならない。
(解散命令)
第八十一条 裁判所は、宗教法人について左の各号の一に該当する事由があると認めたときは、所轄庁、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、その解散を命ずることができる。
一 法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をしたこと。
二 第二条に規定する宗教団体の目的を著しく逸脱した行為をしたこと又は一年以上にわたつてその目的のための行為をしないこと。
三 当該宗教法人が第二条第一号に掲げる宗教団体である場合には、礼拝の施設が滅失し、やむを得ない事由がないのにその滅失後二年以上にわたつてその施設を備えないこと。
四 一年以上にわたつて代表役員及びその代務者を欠いていること。
五 第十四条第一項又は第三十九条第一項の規定による認証に関する認証書を交付した日から一年を経過している場合において、当該宗教法人について第十四条第一項第一号又は第三十九条第一項第三号に掲げる要件を欠いていることが判明したこと。
2 前項に規定する事件は、当該宗教法人の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄とする。
3 第一項の規定による裁判には、理由を付さなければならない。
4 裁判所は、第一項の規定による裁判をするときは、あらかじめ当該宗教法人の代表役員若しくはその代務者又は当該宗教法人の代理人及び同項の規定による裁判の請求をした所轄庁、利害関係人又は検察官の陳述を求めなければならない。
5 第一項の規定による裁判に対しては、当該宗教法人又は同項の規定による裁判の請求をした所轄庁、利害関係人若しくは検察官に限り、即時抗告をすることができる。この場合において、当該即時抗告が当該宗教法人の解散を命ずる裁判に対するものであるときは、執行停止の効力を有する。
6 裁判所は、第一項の規定による裁判が確定したときは、その解散した宗教法人の主たる事務所及び従たる事務所の所在地の登記所に解散の登記の嘱託をしなければならない。
7 第二項から前項までに規定するものを除くほか、第一項の規定による裁判に関する手続については、非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)の定めるところによる。
(随伴者に対する意見を述べる機会の供与)
第八十二条 文部科学大臣及び都道府県知事は、この法律の規定による認証に関し宗教法人の代表者若しくは代理人若しくは第十二条第一項の規定による認証を受けようとする者若しくはその代理人が意見を述べる場合又は第七十九条第一項の規定による事業の停止の命令に関し宗教法人の代表者若しくは代理人が口頭により弁明をする場合においては、これらの者のほか、助言者、弁護人等としてこれらの者に随伴した者に対し、意見を述べる機会を与えなければならない。ただし、必要があると認めたときは、その意見を述べる機会を与える随伴者の数を三人までに制限することができる。
(礼拝用建物等の差押禁止)
第八十三条 宗教法人の所有に係るその礼拝の用に供する建物及びその敷地で、第七章第二節の定めるところにより礼拝の用に供する建物及びその敷地である旨の登記をしたものは、不動産の先取特権、抵当権又は質権の実行のためにする場合及び破産手続開始の決定があつた場合を除くほか、その登記後に原因を生じた私法上の金銭債権のために差し押さえることができない。
(宗教上の特性及び慣習の尊重)
第八十四条 国及び公共団体の機関は、宗教法人に対する公租公課に関係がある法令を制定し、若しくは改廃し、又はその賦課徴収に関し境内建物、境内地その他の宗教法人の財産の範囲を決定し、若しくは宗教法人について調査をする場合その他宗教法人に関して法令の規定による正当の権限に基く調査、検査その他の行為をする場合においては、宗教法人の宗教上の特性及び慣習を尊重し、信教の自由を妨げることがないように特に留意しなければならない。
(解釈規定)
第八十五条 この法律のいかなる規定も、文部科学大臣、都道府県知事及び裁判所に対し、宗教団体における信仰、規律、慣習等宗教上の事項についていかなる形においても調停し、若しくは干渉する権限を与え、又は宗教上の役職員の任免その他の進退を勧告し、誘導し、若しくはこれに干渉する権限を与えるものと解釈してはならない。
第八十六条 この法律のいかなる規定も、宗教団体が公共の福祉に反した行為をした場合において他の法令の規定が適用されることを妨げるものと解釈してはならない。
(審査請求と訴訟との関係)
第八十七条 第八十条の二第一項に規定する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ、提起することができない。
(事務の区分)
第八十七条の二 第九条、第十四条第一項、第二項(第二十八条第二項、第三十九条第二項及び第四十六条第二項において準用する場合を含む。)及び第四項(第二十八条第二項、第三十九条第二項及び第四十六条第二項において準用する場合を含む。)、第二十五条第四項、第二十六条第四項(第三十六条において準用する場合を含む。)、第二十八条第一項、第三十九条第一項、第四十三条第三項、第四十六条第一項、第四十九条第三項、第五十一条第五項及び第六項、第七十八条の二第一項及び第二項(第七十九条第四項及び第八十条第五項において準用する場合を含む。)、第七十九条第一項から第三項まで、第八十条第一項から第三項まで及び第六項、第八十一条第一項、第四項及び第五項並びに第八十二条の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
第十章 罰則
第八十八条 次の各号のいずれかに該当する場合においては、宗教法人の代表役員、その代務者、仮代表役員又は清算人は、十万円以下の過料に処する。
一 所轄庁に対し虚偽の記載をした書類を添付してこの法律の規定による認証(第十二条第一項の規定による認証を除く。)の申請をしたとき。
二 第九条又は第四十三条第三項の規定による届出を怠り、又は虚偽の届出をしたとき。
三 第二十三条の規定に違反して同条の規定による公告をしないで同条各号に掲げる行為をしたとき。
四 第二十五条第一項若しくは第二項の規定に違反してこれらの規定に規定する書類若しくは帳簿の作成若しくは備付けを怠り、又は同条第二項各号に掲げる書類若しくは帳簿に虚偽の記載をしたとき。
五 第二十五条第四項の規定による書類の写しの提出を怠つたとき。
六 第四十八条第二項又は第四十九条の五第一項の規定による破産手続開始の申立てを怠つたとき。
七 第四十九条の三第一項又は第四十九条の五第一項の規定による公告を怠り、又は不正の公告をしたとき。
八 第五十一条第二項の規定による裁判所の検査を妨げたとき。
九 第七章第一節の規定による登記をすることを怠つたとき。
十 第七十八条の二第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。
十一 第七十九条第一項の規定による事業の停止の命令に違反して事業を行つたとき。
第八十九条 宗教法人を設立しようとする者が所轄庁に対し虚偽の記載をした書類を添付して第十二条第一項の規定による認証の申請をしたときは、当該申請に係る団体の代表者は、十万円以下の過料に処する。
附則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 宗教法人令(昭和二十年勅令第七百十九号)及び宗教法人令施行規則(昭和二十年司法、文部省令第一号)は、廃止する。
3 この法律施行の際現に存する宗教法人令の規定による宗教法人は、この法律施行後も、同令の規定による宗教法人として存続することができる。
4 第二項に掲げる命令の規定は、前項の宗教法人(以下「旧宗教法人」という。)については、この法律施行後も、なおその効力を有する。この場合において、宗教法人令第五条第一項及び第十四条第一項中「命令」とあるのは、「法務省令、文部科学省令」とする。
5 旧宗教法人は、この法律中の宗教法人の設立に関する規定(設立に関する罰則の規定を含む。)に従い、規則を作成し、その規則について所轄庁の認証を受け、設立の登記をすることに因つて、この法律の規定による宗教法人(以下「新宗教法人」という。)となることができる。
6 二以上の旧宗教法人は、共同して、この法律中の宗教法人の設立に関する規定(設立に関する罰則の規定を含む。)に従い、規則を作成し、その規則について所轄庁の認証を受け、設立の登記をすることに因つて、一の新宗教法人となることができる。
7 第三十四条第二項から第四項までの規定は、前項の規定により二以上の旧宗教法人が一の新宗教法人となろうとする場合に準用する。この場合において、同条第二項中「前項の規定による公告」とあるのは「附則第六項の規定により二以上の旧宗教法人が一の新宗教法人となろうとする決定」と、「第六条の規定による事業」とあるのは「公益事業その他の事業」と読み替えるものとする。
8 第五項又は第六項の規定により旧宗教法人が新宗教法人となるための設立の登記の申請書には、旧宗教法人のうち、教派、宗派及び教団にあつてはその主たる事務所の所在地の登記所において、神社、寺院及び教会にあつてはその所在地の登記所において、当該設立の登記をする場合を除く外、旧宗教法人の登記簿の謄本を添えなければならない。
9 第六項の規定により二以上の旧宗教法人が一の新宗教法人となるための設立の登記の申請書には、第七項において準用する第三十四条第三項及び第四項の規定による手続を経たことを証する書類を添えなければならない。
10 第六項の規定により一の新宗教法人となろうとする旧宗教法人が第七項において準用する第三十四条第二項から第四項までの規定による手続を経ないで、所轄庁に対し規則の認証の申請をしたときは、当該旧宗教法人の主管者又は代務者は、一万円以下の過料に処する。
11 旧宗教法人が第五項又は第六項の規定により新宗教法人となろうとする旨の決定及び当該新宗教法人に係る規則に関する決定は、当該旧宗教法人における規則の変更に関する手続に従つてするものとする。
12 旧宗教法人のうち神社、寺院又は教会で、だヽ んヽ徒会、信徒会等当該旧宗教法人における規則の変更に関し議決の権限を有する機関を有しないものにあつては、前項に規定する決定をするに当つて、当該旧宗教法人の主管者又は代務者は、信者その他の利害関係人の意向を反映させるため必要があると認めたときは、当該旧宗教法人の規則にかかわらず、特に現任の総代と同数の総代を選任して、当該決定に参与させることができる。
13 旧宗教法人と当該旧宗教法人を包括する宗教団体との被包括関係の廃止は、当該関係の廃止が当該旧宗教法人が第五項又は第六項の規定により新宗教法人となることに伴う場合に限りすることができるものとする。
14 前項の規定により旧宗教法人が被包括関係を廃止しようとする場合の手続に関しては、第十一項の規定にかかわらず、左の各号の定めるところによる。
一 旧宗教法人令第六条後段の規定による手続を経ることを要しないこと。
二 当該被包括関係の廃止に関し当該旧宗教法人の規則中に当該旧宗教法人を包括する宗教団体が一定の権限を有する旨の定がある場合においても、その権限に関する規則の規定によることを要しないこと。
三 第十二条第三項の規定による公告と同時に、当該旧宗教法人を包括する宗教団体に対し当該被包括関係を廃止しようとする旨を通知しなければならないこと。
15 旧宗教法人は、第五項又は第六項の規定により新宗教法人となろうとするときは、この法律施行の日から一年六月以内に、第十三条の規定による認証の申請をしなければならない。
16 前項の規定による申請があつた場合における認証については、第十四条第四項中「三月」とあるのは、「一年六月」と読み替えるものとする。
17 旧宗教法人は、第十五項の期間内に認証の申請をしなかつた場合又は当該認証の申請をしたがその認証を受けることができなかつた場合においては、当該認証の申請をすることができる期間の満了の日又は当該認証を受けることのできないことが確定した日(その日が当該認証の申請をすることができる期間の満了の日前である場合には、当該期間の満了の日)において、これらの日前において解散したものを除いて、解散する。
18 旧宗教法人が第五項又は第六項の規定により新宗教法人となつたときは、その設立の登記をした日において、当該旧宗教法人は解散し、その権利義務(当該旧宗教法人が行う公益事業その他の事業に関し行政庁の許可、認可その他の処分に基いて有する権利義務を含む。)は、新宗教法人が承継する。この場合においては、法人の解散及び清算に関する民法及び非訟事件手続法の規定は適用しない。
19 第五項又は第六項の規定により旧宗教法人が新宗教法人となるための設立の登記がなされたときは、登記官吏は、職権で、当該旧宗教法人の登記用紙を閉鎖しなければならない。
20 旧宗教法人が第五項又は第六項の規定により新宗教法人となつた場合においては、当該宗教法人が所有する旧宗教法人令第十五条に規定する建物又はその敷地について同条の規定による登記をした事項(当該建物又はその敷地について旧宗教法人令の規定による登記をしたものとみなされた事項を含む。)は、当該宗教法人が新宗教法人となつた日において、第六十八条の規定による登記をしたものとみなす。
21 前項の建物及びその敷地については、第八十三条中「その登記後」とあるのは、「旧宗教法人令又は旧宗教団体法(昭和十四年法律第七十七号)の規定による登記後」と読み替えるものとする。
22 旧宗教法人のうち教派、宗派又は教団で第五項又は第六項の規定により新宗教法人となつたものの所轄庁は、第五条第一項の規定にかかわらず、文部科学大臣とする。
23 当分の間、宗教法人は、第六条第二項の規定による公益事業以外の事業を行わない場合であつて、その一会計年度の収入の額が寡少である額として文部科学大臣が定める額の範囲内にあるときは、第二十五条第一項の規定にかかわらず、当該会計年度に係る収支計算書を作成しないことができる。
24 前項に規定する額の範囲を定めようとする場合においては、文部科学大臣は、あらかじめ宗教法人審議会に諮問してその意見を聞かなければならない。
25 附則第二十三項の場合において、宗教法人は、第二十五条第二項(第一号、第二号及び第四号から第六号までを除く。)の規定にかかわらず、同項第三号に掲げる収支計算書を作成している場合に限り、これを宗教法人の事務所に備えなければならない。
附 則 (昭和二七年七月三一日法律第二七一号) 抄
1 この法律は、昭和二十七年八月一日から施行する。
附 則 (昭和三七年五月一六日法律第一四〇号) 抄
1 この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。
2 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
3 この法律の施行の際現に係属している訴訟については、当該訴訟を提起することができない旨を定めるこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
4 この法律の施行の際現に係属している訴訟の管轄については、当該管轄を専属管轄とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
5 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の規定による出訴期間が進行している処分又は裁決に関する訴訟の出訴期間については、なお従前の例による。ただし、この法律による改正後の規定による出訴期間がこの法律による改正前の規定による出訴期間より短い場合に限る。
6 この法律の施行前にされた処分又は裁決に関する当事者訴訟で、この法律による改正により出訴期間が定められることとなつたものについての出訴期間は、この法律の施行の日から起算する。
7 この法律の施行の際現に係属している処分又は裁決の取消しの訴えについては、当該法律関係の当事者の一方を被告とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。ただし、裁判所は、原告の申立てにより、決定をもつて、当該訴訟を当事者訴訟に変更することを許すことができる。
8 前項ただし書の場合には、行政事件訴訟法第十八条後段及び第二十一条第二項から第五項までの規定を準用する。
附 則 (昭和三七年九月一五日法律第一六一号) 抄
1 この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。
2 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前にされた行政庁の処分、この法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為その他この法律の施行前に生じた事項についても適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
3 この法律の施行前に提起された訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申立て(以下「訴願等」という。)については、この法律の施行後も、なお従前の例による。この法律の施行前にされた訴願等の裁決、決定その他の処分(以下「裁決等」という。)又はこの法律の施行前に提起された訴願等につきこの法律の施行後にされる裁決等にさらに不服がある場合の訴願等についても、同様とする。
4 前項に規定する訴願等で、この法律の施行後は行政不服審査法による不服申立てをすることができることとなる処分に係るものは、同法以外の法律の適用については、行政不服審査法による不服申立てとみなす。
5 第三項の規定によりこの法律の施行後にされる審査の請求、異議の申立てその他の不服申立ての裁決等については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。
6 この法律の施行前にされた行政庁の処分で、この法律による改正前の規定により訴願等をすることができるものとされ、かつ、その提起期間が定められていなかつたものについて、行政不服審査法による不服申立てをすることができる期間は、この法律の施行の日から起算する。
8 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
9 前八項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
附 則 (昭和三八年七月九日法律第一二六号) 抄
この法律は、商業登記法の施行の日(昭和三十九年四月一日)から施行する。
附 則 (昭和四一年四月五日法律第四七号) 抄
1 この法律は、昭和四十一年五月一日から施行する。
附 則 (昭和四三年六月一五日法律第九九号) 抄
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から施行する。
附 則 (昭和五八年一二月二日法律第七八号) 抄
1 この法律(第一条を除く。)は、昭和五十九年七月一日から施行する。
附 則 (昭和六三年六月一一日法律第八一号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第一条中不動産登記法第四章の次に一章を加える改正規定のうち第百五十一条ノ三第二項から第四項まで、第百五十一条ノ五及び第百五十一条ノ七の規定に係る部分、第二条中商業登記法の目次の改正規定並びに同法第三章の次に一章を加える改正規定のうち第百十三条の二、第百十三条の三、第百十三条の四第一項、第四項及び第五項並びに第百十三条の五の規定に係る部分並びに附則第八条から第十条までの規定 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日
(登記簿の改製等の経過措置)
第十一条 この法律の規定による不動産登記法、商業登記法その他の法律の改正に伴う登記簿の改製その他の必要な経過措置は、法務省令で定める。
附 則 (平成元年一二月二二日法律第九一号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附 則 (平成五年一一月一二日法律第八九号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。
(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第二条 この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第十四条 この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。
(政令への委任)
第十五条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
附 則 (平成七年一二月一五日法律第一三四号)
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第二十三項から第二十五項までの改正規定中附則第二十四項に係る部分及び次項の規定は、公布の日から施行する。
(境内建物に関する届出)
2 改正前の宗教法人法(以下「旧法」という。)第五条及び宗教法人法附則第二十二項の規定による所轄庁(以下「旧法所轄庁」という。)が都道府県知事である宗教法人は、この法律の公布の日において他の都道府県内に境内建物を備えているときは、同日から起算して六月以内に、当該他の都道府県内の境内建物の名称、所在地及び面積を記載した書類(以下「境内建物関係書類」という。)を添えて、その旨を旧法所轄庁を経由して文部大臣に届け出なければならない。
3 前項の規定による届出をした宗教法人は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)において滅失その他の事由により他の都道府県内に境内建物を備えないこととなったときは、施行日から起算して六月以内に、その旨を旧法所轄庁を経由して文部大臣に届け出なければならない。
4 旧法所轄庁が都道府県知事である宗教法人(附則第二項の規定による届出をした宗教法人を除く。)は、施行日において他の都道府県内に境内建物を備えているときは、施行日から起算して六月以内に、当該他の都道府県内の境内建物関係書類を添えて、その旨を旧法所轄庁を経由して文部大臣に届け出なければならない。
(収支計算書の作成等に関する経過措置)
5 改正後の宗教法人法(以下「新法」という。)第二十五条第一項の規定中収支計算書の作成に係る部分及び新法附則第二十三項の規定は、施行日以後に開始する宗教法人の会計年度(以下「施行日以後の会計年度」という。)に係る収支計算書の作成について適用する。
6 新法第二十五条第二項の規定中収支計算書の備付けに係る部分及び新法附則第二十五項の規定は、施行日以後の会計年度に係る収支計算書の備付けについて適用し、施行日前に開始した宗教法人の会計年度に係るものについては、なお従前の例による。
7 新法第二十五条第四項の規定は、施行日以後の会計年度に係る書類の写しの提出について適用する。
(所轄庁の処分等に関する経過措置)
8 旧法所轄庁がし、又は旧法所轄庁に対してされた旧法の規定による処分、手続その他の行為は、新法第五条及び宗教法人法附則第二十二項の規定による所轄庁(以下「新法所轄庁」という。)がし、又は新法所轄庁に対してされた新法の相当規定による処分、手続その他の行為とみなす。
9 旧法所轄庁が宗教法人法第十四条第四項(同法第二十八条第二項、第三十九条第二項及び第四十六条第二項において読み替えて準用する場合を含む。以下同じ。)の規定により交付した認証書及び認証した旨を付記した規則又は変更しようとする事項を示す書類は、新法所轄庁が宗教法人法第十四条第四項の規定により交付したものとみなす。
附 則 (平成九年六月六日法律第七二号)
(施行期日)
1 この法律は、商法等の一部を改正する法律(平成九年法律第七十一号)の施行の日から施行する。
(経過措置)
2 この法律の施行前に締結された合併契約に係る合併に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。
(罰則の適用に関する経過措置)
3 この法律の施行前にした行為及び前項の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (平成一一年七月一六日法律第八七号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第一条中地方自治法第二百五十条の次に五条、節名並びに二款及び款名を加える改正規定(同法第二百五十条の九第一項に係る部分(両議院の同意を得ることに係る部分に限る。)に限る。)、第四十条中自然公園法附則第九項及び第十項の改正規定(同法附則第十項に係る部分に限る。)、第二百四十四条の規定(農業改良助長法第十四条の三の改正規定に係る部分を除く。)並びに第四百七十二条の規定(市町村の合併の特例に関する法律第六条、第八条及び第十七条の改正規定に係る部分を除く。)並びに附則第七条、第十条、第十二条、第五十九条ただし書、第六十条第四項及び第五項、第七十三条、第七十七条、第百五十七条第四項から第六項まで、第百六十条、第百六十三条、第百六十四条並びに第二百二条の規定 公布の日
(国等の事務)
第百五十九条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。
(処分、申請等に関する経過措置)
第百六十条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。
2 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。
(不服申立てに関する経過措置)
第百六十一条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。
2 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
(罰則に関する経過措置)
第百六十三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第百六十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第二百五十条 新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。
第二百五十一条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附 則 (平成一一年七月一六日法律第一〇二号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 略
二 附則第十条第一項及び第五項、第十四条第三項、第二十三条、第二十八条並びに第三十条の規定 公布の日
(宗教法人法の一部改正に伴う経過措置)
第十七条 この法律の施行の際現に従前の文部省の宗教法人審議会の委員である者は、この法律の施行の日に、第七十一条の規定による改正後の宗教法人法(以下この条において「新宗教法人法」という。)第七十二条第二項の規定により、文部科学省の宗教法人審議会の委員として任命されたものとみなす。この場合において、その任命されたものとみなされる者の任期は、新宗教法人法第七十三条第一項の規定にかかわらず、同日における従前の文部省の宗教法人審議会の委員としての任期の残任期間と同一の期間とする。
2 この法律の施行の際現に従前の文部省の宗教法人審議会の会長である者は、この法律の施行の日に、前項の規定により任命されたものとみなされる委員のうちから互選されたものとみなし、かつ、新宗教法人法第七十四条第二項の規定により、文部科学省の宗教法人審議会の会長として任命されたものとみなす。
(別に定める経過措置)
第三十条 第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置は、別に法律で定める。
附 則 (平成一一年一二月八日法律第一五一号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。
(経過措置)
第三条 民法の一部を改正する法律(平成十一年法律第百四十九号)附則第三条第三項の規定により従前の例によることとされる準禁治産者及びその保佐人に関するこの法律による改正規定の適用については、次に掲げる改正規定を除き、なお従前の例による。
一から二十五まで 略
第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (平成一一年一二月二二日法律第一六〇号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第九百九十五条(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律附則の改正規定に係る部分に限る。)、第千三百五条、第千三百六条、第千三百二十四条第二項、第千三百二十六条第二項及び第千三百四十四条の規定 公布の日
附 則 (平成一三年一一月二八日法律第一二九号) 抄
(施行期日)
1 この法律は、平成十四年四月一日から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
2 この法律の施行前にした行為及びこの法律の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (平成一六年五月一二日法律第四三号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一及び二 略
三 附則第三十条及び第三十三条の規定 公布の日から九月を超えない範囲内において政令で定める日
附 則 (平成一六年六月二日法律第七六号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、破産法(平成十六年法律第七十五号。次条第八項並びに附則第三条第八項、第五条第八項、第十六項及び第二十一項、第八条第三項並びに第十三条において「新破産法」という。)の施行の日から施行する。
(罰則の適用等に関する経過措置)
第十二条 施行日前にした行為並びに附則第二条第一項、第三条第一項、第四条、第五条第一項、第九項、第十七項、第十九項及び第二十一項並びに第六条第一項及び第三項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十四条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附 則 (平成一六年六月一八日法律第一二四号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、新不動産登記法の施行の日から施行する。
附 則 (平成一六年一二月一日法律第一四七号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附 則 (平成一六年一二月三日法律第一五四号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
(処分等の効力)
第百二十一条 この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
(罰則に関する経過措置)
第百二十二条 この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第百二十三条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
附 則 (平成一七年七月二六日法律第八七号) 抄
この法律は、会社法の施行の日から施行する。
附 則 (平成一八年六月二日法律第五〇号) 抄
この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。
附 則 (平成二三年五月二五日法律第五三号)
この法律は、新非訟事件手続法の施行の日から施行する。
附 則 (平成二三年六月二四日法律第七四号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
附 則 (平成二六年六月一三日法律第六九号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)の施行の日から施行する。
(経過措置の原則)
第五条 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの法律の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。
(訴訟に関する経過措置)
第六条 この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。
2 この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。
3 不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第九条 この法律の施行前にした行為並びに附則第五条及び前二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第十条 附則第五条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
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